元気な60代に乾杯

野口具秋です。定年で会社を辞めてからこの9月に3年を迎えます。
3年間の時の流れは私に大切で、大きな、大きな宝ものを与えてくれました。

本当に「学び」に志して良かったと思います。
60歳を過ぎてからも多くの友を得て、世代を超えてフレンドリーで
オープンな関係が沢山できました。
今なお多くの師が「学びの心」を導いてくれます。
そして、毎日の様に自分の成長を知ることができるのです。

元勤務先の同僚にどうしても会わなければならないことがあり会いました。
彼はTさんといいます。開けっぴろげで裏がなく、陽気で誰にでも好かれる
タイプです。その後、久し振りに一杯飲むことになり、大音響の雷鳴を伴う
激しいにわか雨を挟み、5時半から10時半まで5時間に及びました。

60歳を超しTさんは延々と手を上げ、その手を左右に振り、身をよじり、
流行らないタバコを口にくわえ熱っぽく私に語り続けるのです。
彼も昨年に定年となり雇用延長で会社に残り、
卸担当の仕事を仰せつかっています。
給料は最盛期の1/3以下に下がり、ボーナスもありません。
ではなぜ彼は元気なのか。

彼は定年後、会社に大幅な利益をもたらしたのです。
毎期末、見せかけの売り上げを立てるために押し込み
販売を繰り返し嫌がれていた大手卸の手形サイトを
30日以上短縮させることに成功したのです。

大幅なキャッシュフローの改善に寄与したのです。
そのもたらした利益が15億円以上、会社に史上最高の決算、
利益をもたらしたのです。

700円台で低迷していた株価も950円を越し、
この数年間の高値を付けました。
そのおかげで一般社員は期末手当、創立記念日に金一封が
10万円単位で支給されたのに対し、社長からの功労賞は創立記念日
に金3万円也のみであった。

長い年月、代々の担当者誰もが怖がって手を出せずにいた
サイト短縮の提案、卸も彼の真剣な交渉態度に折れて大手メーカー並みに
手形サイト短縮に応じた。
実に1年間を要した。
彼の名誉は永く経営者の胸に残る。

彼は一言、「誰もやろうとする者が一人もいなかった。当社だけが取り残されているのが悔しかった」。

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