地域を愛し、弱者を愛し優しく厳しく彼らと活動するリーダー

皆様こんにちは 佐藤浩司です。

今週は、楽しみにしておりました就労継続支援A型事業所
株式会社アップルファームの店舗「六丁目農園」さんです。

社長の渡部氏は、苦労人で、40才まで自分の利益ばかり考え、
事業はどれも上手く行かなかった。障害者雇用を初めた動機は、
弟さんが高次機能障害でいらっしゃるということもあって、
「弟さんに働く場所を作りたい」ということでした。

今のお店を立ち上げる前に小さな鯛焼き屋で、初めて、
知的障がい者を雇いました。その彼は、入社当初、
周囲から虐待を受け、家で暴れ勘当されていて、
周囲とのコミュニケーションはとれずにいました。

最初は、素手で掴んだり、お客様に「おい」と呼んだり
していたが、真似しはじめ、三ヶ月で挨拶(いらっしませ、
ありがとうございます、かしこまりました)ができ、
接客が出来るようになり、一人前になった。

ご両親がその姿を見て、泣いて喜ばれた。

この出来事で、一生の仕事にしようと決断されたそうです。

厨房15人中11名が障がいをおもちになる方が
従事されています。この盛り付けは、しびれます。

最初の一ヶ月は、福祉側は、福祉ではない。
一般社員からは、なぜ障がい者なのか?という軋轢があり、
内部の人間関係が落ち着いたとおもいきや、その後半年間は、
商品が足りなかったり、余ったり、また、接客でクレームが
あったり、大変だったとのこと。

我々が食事をさせて頂いたときには、ドリンクは、やや種類が
少ないと感じたものの食事メニューは、美味しいかった。

特にピザは、出来立てで美味しい。あっという間に
無くなっていました。ピザの方の手捌きは、素晴らしい。
全くといっていいほど技術的には健常者に引けをとりません。

インタビューの中で、いくつか特徴が感じられしたので、
下記ご参考をいただければ、

1、遠方からの常連
今では、開業し、二年半が経過しますが今では、遠くは、
岩手からも常連が来られているとのこと。通常の商圏
(仙台地域で)は、半径30Kですから驚異的です。

2、野菜の仕込は量が膨大
150人が毎日レストランを訪れますが仕込む量は、
2.5倍強の約400食です。給食センター並の仕込量です。

3、営業時間と収支
 ランチのみの営業です。1日150人で1555円
ですので、1日の売上は想定できます。月間営業日は、
30日ですので、約700万円です。原価と人件費で
40%+40%で80%あります。
 数値は:渡部哲也氏 大和出版の「ずっとここで働きたい」と
言われる会社 より引用

その他特徴は、障がい者のモチベーションを上げたり、
やりがいを持たせるための、調整方法です。

工夫とやり方では、一般企業のマネジメントであり、
これらは、十分通用すると考えます。一般飲食店の収支では、
通常考えられませんが「人ありき」の経営でスタッフさんを
充分に休ませることとで、最大限のパフォーマンス発揮して
頂くための労働時間、経営的には、就労継続支援A型事業所
ですので、「訓練給付金」が支給され、財務も安定します。

この給付金は、障がい者を一般就労に近づけるための
訓練費用で、障がい者にも一定の賃金を毎月継続して
支給しており、スタッフ成長にあわせ、時給も高くなり、
数名は納税者になっております。

また、仕事の中にやりがいや目標を見つけ、一生懸命
頑張っている障がい者を視察させていただくことで、
見事に国や宮城県の期待に答えているのではないで
しょうか?素晴らしい経営です。

最終的には、就労継続支援A型事業所ではなく、
直接雇用にこだわって、取り組んで頂けるとより、
素晴らしいのかなと思いますし、障がい者の雇用も
継続して出来、かつ、所得も増加して両親にプレゼント
したり、幸せな時間を家族で共有でき、障がい者には
会社や家庭での存在感も増し、益々やる気や充実感が
沸き起こっているのではないか?また、それを見た
周囲スタッフもこのうえない幸せ感ができます。

社内では、障がい者雇用ノウハウも蓄積され、
社員も働く姿を見て刺激を受け、また、素直に
一生懸命な姿を見て、良い影響を受け、意識や
行動も好循環になり、結果好業績を収めている企業は、
「六丁目農園」さんだけではないはず・・・。

そんな企業がたくさん増えることを願って・・・。

また、企業が頑張ることによって、震災復興
になり続けることを祈り続け、良い日本国になることを・・・。

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