世界を救う「救缶鳥プロジェクト」

おはようございます、M1の西森です。

少し前の話になりますが、神田経営者クラブの5月定例会で株式会社パン・アキモトの秋元社長の講演を聴く機会を頂きました。

以前テレビ番組で救缶鳥プロジェクトを知ったとき、あまりにもその活動に感銘して、すぐにネットから注文したぐらい
だったので、今回お会いできお話が伺えたのはとてもうれしかったです。

秋元社長は阪神大震災で、被災地に食パンを援助したところ、3割が廃棄処分されて悔しい思いをした。
そこで長期保存するためには缶詰にするのが良いと思い開発したのが、「パンの缶詰」。
災害備蓄用の商品だが、缶詰でも「しっとり、ふわふわ」の触感で味も変わらず3年間の賞味期限を維持できるのが最大の特徴である。

しかしこう説明するととても簡単に商品化できたように聞こえるが、ここまで来るまでに、それは想像を絶する苦労と試行錯誤の連続であり、やっと商品化できたと思ったらマスコミのいい加減な報道による回収騒ぎで倒産寸前まで追い込まれたこともあったようです。

そんな中でも、決して缶詰パンの製造をあきらめることなく戦い続けてきた。
そこにはこの商品に対する並大抵ではない愛情と志があったからだと。
缶詰パンの商品化に成功したとき秋元社長と奥さんは共に「4人目の子供ができたというぐらいうれしかった」と、
(秋元社長には2人の息子さんと一人のお嬢さんがいるとのこと)
「だからどんなに大変だからって自分の子供を見捨てますか?!」と言う言葉にこの商品への愛情とこの事業への強い決心を感じました。

さて、救缶鳥プロジェクトですが、私がこの取り組みを知ったとき一番に感銘を受けたのは、そのビジネスモデルとしての完成度でした。

1、3年間保存できる缶詰パンを自身の災害時の備蓄食料として購入する。
2、保存期間を残すとこ1年ちょっと前になると、パン・アキモトさんから缶詰1個100円で買い取ってくれて
  それを食糧難の地域に代わりに届けてくれる。
3、また次の2年間の為にリーピーターとなり再度購入する。

一度購入したお客さんは社会貢献もできて、自身の災害への備えもでき、定期的に販売オファーがあるというので
ほぼ確実にリピーターとなっていくと予想されます。
まさに社会貢献を通して完璧なCRMが確立できていると感心させられました。

そこのところを実際秋元社長に直接お伺いすると、「社会貢献もビジネスとして確立しないと長続きしない。」と
おしゃっていました。

私も、CSRに取り組む中小企業は、CSR自体がビジネスとして成功しているケースが多いと思っていたのでこの言葉はとても納得させられました。

実際お会いした秋元社長は、とても気さくでソフトな人当りで感じのいい方でしたが、その内にあるバイタリティや志の高さは人並み以上のものを感じましたし、秋元社長のこのプロジェクトを世界に広げていきたいという目標にはとても刺激をもらいました。 

 
アキモト社長の名刺の肩書は代表取締役なんでも係となっていました。


救缶鳥も約2か月半待って届きました。
箱には災害伝言ダイヤルの方法が記載され、いざというときの気遣いを感じました。


幸いにしてこの缶を開けることなく無事2年が過ぎることを祈りつつ

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