暮れですねェ~。

水曜劇団の亀梨和也河崎です。

 暮れですねェ~。僕らの『師』坂本光司先生は、1年中走り続けておられた。師匠が走るのは12月だけではないんだなァ~!
 なんてアホなことを言ってるうちに、清水寺から『今年の漢字』が日本漢字能力検定協会より発表されました。
 1位は『税』だって。まんまじゃねェか!と突っ込みたくなりますが、まだご存知ない方のために、2位以下もご紹介します。
2位『熱』・3位『嘘』・4位『災』・5位『雪』・・・以下20位の『笑』と続きます。

 さて、本日はゲスト投稿を弊社、石巻営業所の社員である千葉美恵さんにお願いしました。

 なぜ彼女にゲストをお願いしたか?今週の水曜ブログは、その辺りにスポットをあてて語らせていただくことに致します。

 坂本ゼミには名古屋や静岡から多くの方が通っていらっしゃるので、石巻?と思われる方もいらっしゃると思います。
 石巻市は仙台市に次ぐ宮城県第2の都市で、2011年の大震災では多くの方が被災した地域で、弊社は他に宮古・気仙沼に営業所を構えていますが、石巻営業所は唯一、津波が到達してしまった事業所です。

 僕が変わり果てた被災地に入ったのは、グループすべての社員とその家族の無事が確認できた頃、3月25日のことです。
 前日、本社から『被災地に給料が振り込めない』と報告が入りました。
 都銀や地銀には問題なく振り込めるが、信用金庫を給与振込先にしている社員の分が振り込めないというのです。どうやら信用金庫の中には本店が津波に流されたところがあったようです。
  『どうしましょう?』答えは簡単です。『彼らだって貯金ぐらいあるだろ?いま1番必要なのは5万円、10万円のその日を凌ぐ日銭だよ』そんなやり取りをし、誰が持っていけば打ちのめされた彼らを励ませるだろう?そういう時の決断は早いんです。
 
 運よく、翌日の羽田発・山形空港着の臨時便のチケットがゲットできました。山形から5時間ぐらいかかったと思いますが、まだ瓦礫の残る道を走り宮古・気仙沼・石巻と被災営業所に給料と安心を届けなければ!その一心だった1泊2日でした。
 
 
 最後の目的地、石巻営業所に着いた時に飛び込んできた光景は、今でも忘れることが出来ません。
 本日のゲスト千葉さんと、もう一人、平山優子さん。訪問を知らせずに行ったため、2人とも1日も早い営業再開に向け、必死に倉庫に入った汚泥やゴミを掻き出していたんです。
 当時2人とも20代の若い娘さんです。水道もガスも遮断された環境です。ですからお風呂にも入れません。今思い出しても涙が溢れてくる光景です。
 その時が『社員はありがたい』そして、『この社員たちを絶対に守り抜く』とあらためて心に誓った瞬間でした。

 震災後の事で今でも悔やんでいて、教訓になっていることがあります。
 それは未曽有の大災害の後とはいえ、現地でお腹を空かしている社員に食料を届けることが出来なかったことです。
 当時は関東地区でも食料調達が困難だったうえ、弊社は食料を扱う会社ではありません。それでも社員が苦しんでいる時に会社は社員を助ける義務があります。僕は社長としてその義務を果たせませんでした。本当に後悔しています。
 現在は40程ある各事業所に、アルファ米のおこわやピラフ、おでんの缶詰、当然パンアキモトのパンなど、被災地でも侘しくないメニューの3日分の食料と日用品を備蓄しています。
3日間頑張ってさえくれれば、被災していない450人分×3=1,350食の備蓄食料を届ける体制が出来上がっています。
 充分とは言えないまでも、社員とその家族、そして近隣の住民の方にお分けして、お役に立てる量と言えるのではないでしょうか?

 ゼミの皆様も会社やご家庭にいざという時に、大切な人を守れるだけの備えをしておくことをお勧めします。

 さて、来週のクリスマスイブは当劇団の座長、『税の巨匠』後藤さんがイブの晩にいぶし銀で躍動します。お楽しみに。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「暮れですねェ~。」への2件のフィードバック

  1. 河崎さん
    こんにちは!
    色んな体験があって今があるのでしょうね!!
    あれから数年、一日も早い復興となりますよう、心から祈っています。