「出産後に妻の性格が悪くなった」と感じたらどうすべきか?

かなり、長文です。

先週の木曜日の東京、銀座のランクアップさんの広報担当の島田めぐみさんの投稿。

岩崎裕美子社長の体験から。

女性は自分と同じだと思う。夫に分かって欲しいと思う。

男性は、妻・母の本音を知って欲しい。

夫婦で読んで話しあって欲しい。

愛しあって一緒になった二人。離婚って、防げると思う。

私は30歳までに結婚していたら仕事、仕事で離婚だったと思う。

子供が生まれると大変だと思う。
毎日、妻・母に「ありがとう」。
給与振り込み日には。「パパありがとう」。
妻をぎゅっと抱きしめることも大切だ。
妻や女性社員は解決策を求めていない。話を聴いて欲しい場合がほとんど。

我が家は子供はいないが、愛犬シシィが1歳と2歳の時に、土日でも研修会に出ていた私に、妻から「シシィと遊んでください!」があった以降、シシィと一口サイズのバームクーヘンの闘い。

女性は同じ話が何回も出てくる。聴く忍耐が必要。
実家の母とか、友人との長電話も気にしないこと。

以下、ダイヤモンド・オンラインから。
見たら伴侶と一緒に読んで会話を。

「出産後に妻の性格が悪くなった」と感じたらどうすべきか?
岩崎裕美子・ランクアップ代表取締役

最近、妻の性格が悪くなった――。そう感じるようになったら要注意。あなたはすぐに自分の「働き方」を見直す必要がある
夫が気づかないうちになぜ妻の性格は変わるのか?

「子どもが産まれたことは本当に嬉しいけど、妻の性格が悪くなった……」と愚痴を言う夫が増えています。
出産前はやさしい妻で、映画を見たり、食事に行ったり、楽しい夫婦生活だったのに、子どもが生まれてからというもの、性格がどんどん悪くなり……。
多くの夫が、こうした体験をしています。

「子どもを産んでから妻の性格が変わった」「子どもを産んでから妻が恐くなった」
なぜ、こんな言葉が周囲に溢れているのでしょうか。
私はこの現象の背後に、日本のビジネスパーソンが知らず知らずのうちに直面している「働き方」のリスクを感じています。

私が経営する株式会社ランクアップは、「効果を実感できる化粧品をつくりたい!」という想いから、自分自身が納得できるまで情熱を注ぎこんで開発した「マナラ化粧品」を製造販売するベンチャー企業。
お陰様で、今や累計顧客数148万人、年商約88億円を達成するまでになりました。ビジネスをここまで拡大するために、社員一丸となり、今までずっと頑張ってきたのです。
そんな私は、以前は「ブラック企業」の取締役でした。
前職は、広告代理店の営業本部長。小さなベンチャー企業でしたから、仕事が大好きな私は毎日寝る間を惜しんで働いていました。
その甲斐あって7年で年商20億まで売上をつくることができたのです。

無我夢中で夜中まで働き売上を上げ続けてきましたが、ある日、選択をせまられることになるのです。
それは、出産のリミット。当時の私は35歳。仕事が楽しくてたまりません。でも、いつか出産したいと思っていたのです。
しかし、この会社では長時間労働できない社員は戦力外です。ということは、いつか出産したら退職するしかないのです。

今までこんなにバリバリ働いて売上をつくってきたけれど、こんなに頑張ってきた私でも、夜中まで働けないと子どもを産んだらお払い箱。戦力外なのです。
そこで私は、女性が一生働けるように長時間労働をなくそうと社長を説得したところ、帰ってきた言葉は、「売上が落ちたらどうするの?」でした。
その言葉を聞いた私は、女性が一生働ける会社をつくろうと決意。一念発起して現在の会社をつくったのです。

この経験から、現在の会社では定時退社を促進。社員のほぼ全員を原則17時に帰宅させ、仕事と同じくらい家族との触れあいやインプットできる時間を大切にしてもらう。
社員を長時間労働から解放してリフレッシュさせることがよい仕事を生み、さらには会社の成長につながると信じているからです。

うちの会社は社員45名中、女性が43名で、そのうちの半数以上となる22人がワーキングマザー。さらに妊婦が4名で、2人目の出産ラッシュ中。
まさしく女性が結婚していながら安心して働けて、しかも何人でも子どもを産める会社を実現することができたのです。

そんな私だからこそ、ひしひしと感じるのです。「子どもを産んでから妻の性格が悪くなった」と嘆く世の男性たちが、今抱えている深刻な課題を。
そこで今回は、これまで私が見聞きして感じたことや自分自身の実体験も交えながら、日本の男性が考えるべき「働き方改革」の必要性について、お話してみたいと思います。

それにしても、どうして子どもができると妻の性格が変わってしまうのでしょうか。その理由は……子育てが大変すぎて余裕がないからなのです。
「えっ、それだけ?」と思いませんでしたか。実は私もそう思っていました。友達が出産してママになると、いつもイライラしていて、恐いんですよね。
「なんでそんなにイライラするんだろう?」「もっと穏やかに話せばいいのに。ご主人かわいそう」と思っていたほどです。

ブラック企業勤めで子育てを舐めていた自分も驚くほどの忙しさ
しかし、そんな私も7年前に出産して、性格が悪くなったのです!
毎日のようにイライラし、夫に当たっていました。自分でもびっくりしたのですが、出産するとまるで余裕がないのです。
全く自分の時間がないんですよ。今では笑い話ですが、自分の顔も洗えないし、歯も磨けなかったくらい。ほんとにびっくりするくらい、自分のことは何もできなくなるんです。

出産した女性からよく聞く「あるある」話で、「子どもが生まれたら自分のことは何もできないよ」というものがありますが、これはホントでした。
常に赤ちゃんと一緒の生活で、朝から晩までおんぶ、抱っこをしながら料理、洗濯、食事をし、トイレも一緒に行っていたほど。しかも、夜は夜泣きがひどくて何回も起こされ……。この時期は3時間以上続けて眠ることはできません。

そう、赤ちゃんが生まれたら、妻は赤ちゃんのお世話をするためだけの人生になるのです……。こんなこと、全然知りませんでした。

私は以前、「ブラック企業」で働くキャリアウーマンだったので、基本は夜中まで毎日働きました。だから「子育てなんて楽勝!体力もあるし」と、完璧に子育てを舐めていました。
そのため子育てのあまりの大変さに、本気で驚いたのです。そして、まさかのまったく眠れない生活。この当時は朦朧としながら、なんとか生きていた感じです。

「母親なら、みんなやってることでしょ」
その通り、出産した人はみんなやっていることなんですよね。私も自分が夫の立場なら、そう感じると思います。「世の中、みんなちゃんと子育てしてるじゃん。それくらい当然でしょ」と。

でも、ちょっと想像してみてください。妻が1人きりで、小さな小さな大切な命を守るために、毎日成長して変わっていく子どもと必死に向き合って、答えのわからない子育てという戦いをしているんです。
妻だって初めての子育てなのに、相談する人がいなくて本当に不安なのです……。しかも、一番の相談相手であるはずの夫が残業で毎日帰りが遅いと、1人で子育てをしている妻は、本当に精神的にも体力的にも疲れ切っています。

そこで帰ってきた夫に、今日1日の子育ての苦労を話そうとするのですが、夫も疲れているのでろくに話を聞いてくれないのです……。
それはそうですよね。仕事で疲れているときにやっと帰ったと思ったら、育児の愚痴を聞くなんて……。私が夫なら勘弁してくれって感じです。

ただの愚痴なんて聞いているほうも疲れるし、愚痴じゃなくても子育ての話はオチがないので、自分で言うのもなんですが、つまらないんですよ。
私の場合は、「今日ね、児童館に行ったら同じマンションの赤ちゃんがいたの。その子、もうハイハイできてびっくりしちゃった!」とか、そんな感じです。聞いている夫も「ふーん」と興味なさそう。
または、「今日、私は1日中寝てないの。本当に疲れてて……」と愚痴を言い始めると、今度は「じゃ、どうしたいの?」とすぐに話を遮り、解決策を出そうとしてしまう……。仕事ができる夫は、だいたいこんな感じです。仕事で疲れているし、早くのんびりして、くつろぎたいんですよね。

その気持ち、本当によくわかります。私も、出産するまでは仕事しかしてこなかったので、だらだらと悩みを話す人は面倒でした。
だから、もし私が夫だったら、同じことをしたと思うのです。
それまでの私は、友達から仕事の悩みや、付き合っている彼との悩みを聞いても、すぐに「じゃ、どうしたいの?」「じゃ、別れたら?」「じゃ、転職したら?」と、話を半分聞いて、すぐに解決策を口にしてしまっていました。
ろくに話も聞いていないのに……。

「ただ話を聞いてほしいだけ」初めて知った行き場のない気持ち

でも、それは間違いだったと、子どもが生まれて初めて知りました。
今までそんな態度をとっていたことを、謝りたいくらいです。そう、相談する人は本当は解決なんて望んでいないのです。
話を聞いてほしかっただけなんですよね……。私は、出産して子育てに疲れ切っていたので、ただただ、とにかく、話を聞いてほしいだけだったのです……。
私は、母親になって初めてこの辛い、行き場のない気持ちを知ったんです。
 
これ、私にとって衝撃でした。オチはないけど、話しを聞いてほしい。日々の育児疲れを夫に話して、共感してほしいだけ。
「そうなんだ、大変だったね」と言われたかっただけ。こんな小さなことなのです。
でも、こんな小さなことをうまく伝えられなくて、妻のストレスがどんどんたまっていく……。
妻は、ストレス解消をすることができず、どんどんイライラがたまり、夫にやさしくする余裕がなくて、その結果夫からすると、出産前とはまるで別人のように、妻の性格が悪く見えるのだと思います。

ただ、今思えば、子育てをするまでは、夫婦といえどもただのカップル。付き合っているときと変わりません。
自分たちが好きなときに一緒にいればいいし、ちょっと険悪なムードになればなんとなく会話をしなければいい。
適当に距離を置けるんです。週末だって、彼は好きなゴルフや釣りに行くし、自分は自分でショッピングやスポーツクラブなど、自由な時間にストレスを解消したりできる。
だから、適当に距離をとりながら仲良く一緒に生活できるのです。

しかし、子育てには逃げ場がないのです。母親は自分の時間がなくて、コーヒーも飲めない、
髪をカットすることもできないストレスが募ってしまいます。
それなのに、夫は子どもが生まれたにもかかわらず、週末にゴルフに行くと言います。
妻からしたら、実は本当にショックなのです。「なんで子どもの世話があるのに、ゴルフなの? 私ひとりでみるの? 信じられない!」と。

夫からしたら、「行くなと言ってくれればいいのに」と思うかもしれませんが、妻からしたら、この状況でゴルフや釣りに行くと言う神経が信じられないのです。
あまりの価値観の違いに、「もう、いいや……」とあきらめているママが多いのです。
簡単に言うと、「私がこんなに大変なのに、こんなときに趣味で出かけるなんて信じられない! 私の気持ちを全然わかってくれない。もうこんな人知らない!」という感じです。

夫の「週末サーフィン」が生んだ埋め切れない夫婦の溝

先日ある夫婦が、子どもが大学生になったのをきっかけに離婚しました。
実はこの離婚の理由は、ご主人の週末のサーフィンだったのです。
妻は出産してからも毎週サーフィンを続ける夫に、イライラしながらも「行くな」とは言えず、ずっと我慢していました。
いつかは行かなくなると思っていたけれど、ずっと続けている夫を恨み、子どもが大学生になるのを待って、とうとう離婚しました。
もちろんご主人は、寝耳に水です。あまりにも驚いて「離婚したくない!」と訴えましたが、妻の意思は固く、離婚に至りました。

こんな風に書くと、「じゃ、男は子どもができたらゴルフには行けないのか?」と言われてしまいますね。そうではないのです。
休日には妻の声も聞いてほしいのです。ある妻は、子どものためにも夫と一緒に家族で楽しい時間を過ごしたいかもしれない。
だって夫はいつも残業で夜遅いから、子どもと接する時間がまるでないですよね。だから家族でいられる時間を大切にしたい、と思うのです。

そしてある妻は、とにかく自分の時間が欲しいから、土曜日の1日だけでも1人で外出して、友達とショッピングや美容室などに行かせてほしいのかもしれません。
とにかく、夫が妻の声を聞こうと気遣ってくれたら、妻は本当にうれしいのです。

もう1つ、ある家族の例を挙げます。夫はベンチャー企業で働くバリバリの営業マン、役員となって活躍していました。
もちろん深夜まで働き、3人の子どもの世話はすべて奥様任せ。いつの間にか家庭に夫の居場所はなくなっていました。
そんな中、彼の会社が傾き、なんとリストラに遭ったのです。もちろん妻もパートに出ることになりました。
この事件をきっかけに彼は「家庭を大切にしよう!」と決めて、早く帰るようになったのですが、時すでに遅し……。

早く帰る夫に、家族は冷たかったのです。そして、妻から言われた一言は「3人目の子どもが大学生になったら離婚しましょう」というものでした。
夫は「えっ、どうして?」と本当に驚いたようです。
「俺はずっと一生懸命、家族のために寝ないで働いてきた! それなのにどうして? 俺が悪いのか?」と嘆く彼を見て、「熟年離婚って、こうやって起こるんだな……」としみじみ思ったのです。

会合に出る暇があったら早く家に帰ったほうがいい

妻からすると、そこまで働いてくれたことは嬉しいけれど、家庭のことをまったく顧みないことを恨んでいるのです。
誰もが、「言えばいいのに」「言ってくれたらいいのに」と感じると思いますが、あまりにも価値観がずれている場合は、人はもう相手に期待したくないので、何も言わなくなるものなのです。

最近、「パパの子育てを応援する」というNPOを運営している男性とお話しする機会がありました。
その方は、全国の企業を訪問し、男性社員たちに「仕事が忙しい忙しいと言って、育児や育児にもっと参加しないと、家庭に居場所がなくなって、将来、熟年離婚するかもしれませんよ」と訴えているそうです。
子育てに、パパの協力は必要不可欠です。

しかし、実際はママが思う半分の協力も得られていないことがほとんど。
「お迎えはパパの担当でしょ!」「ゴミ出しやお風呂掃除忘れてる!!」なんてケンカが、しょっちゅうというママも。はじめは、ケンカばかりしていたパパとママも、それが続くと、いつしかケンカをしなくなります。なぜなら……。

ママがパパに期待するのをやめるからです。
いくらお願いしても、パパの協力が得られないため、お願いすることをあきらめて、パパに何も求めなくなるのです。
パパは、ケンカもなくなりママとも仲良くやっていると、のんきに勘違いして気づいていませんが、その間にママの気持ちは、どんどん冷めてしまっていて、会話することもなくなり、熟年離婚まっしぐらという状態です。
NPOの男性は、そんなのんきなパパに「ママに嫌われて、家庭に居場所がなくなる前に、一刻も早く家事や育児に協力してママを助けなさい!」と、講演会で訴えているそうです。

私は、その話にとても感動しました。まったくその通りだと思います。もちろん、すべてのパパがそうだとは言いません。
家事や育児に積極的に参加しているパパがいることも知っています。
しかし、日本は「世界一夫が育児に協力しない国」というデータがあるように、多くのパパたちは「仕事、仕事」と言って、あまり協力していない家が多いのです。

私は思います。その「仕事、仕事」というのは本当に家族のためのものですか? もしかして、自分が活躍したいだけではありませんか?
色々なセミナーや講演でビジネスマンにお会いしますが、中には子どもが生まれたばかりの男性もいます。
そんな人に対して私が思うのは、「こんな会に来る時間があるなら、家で子どもの世話をしたらいいのに」ということなのです。
きっと彼は「忙しい、忙しい」と言って遅く帰宅していると思いますが、妻からしたら「そんな時間があれば1分でも早く帰ってきてほしい」と思っているでしょう。

色々書きましたが、この記事を読んで違和感を覚えた人もいると思います。夫婦はそれぞれなので、夫も妻も協力しながら、幸せに子育てしている人はたくさんいます。
ただ、こんな風に思う妻たちが存在していることを、パパたちにも知ってほしかったのです。

私の周りには「働くママ」が多いのです。子育てしながら働いているので、仕事、育児、家事と、目のまわるような忙しさ。そんな中、夫と毎日けんかしている家がたくさんあります。
でも、けんかになるならまだマシで、どんなに言っても夫が変わらないと思ったら、妻はあきらめるようになります。夫にはもう期待しなくなるのです。

こうして会話がなくなり、ちょっとしたことのすれ違いが重なって、もう元には戻れない。
「いつか離婚しよう」と思っているママが増えているのです。でも、こんな風にママたちが思っていることを、パパたちは全く知らないのです。
ママが離婚を考えるのは、パパが定年を迎えるときではなく、もっとずっとずっと前なのです。

これを読んでいる読者の中には、パパは気がついていないけれど、きっともう手遅れな家庭があると思います。
だからこの記事は、できるだけ子どもが生まれたばかりの男性に読んでほしくて書きました。
それは、今ならまだ間に合うからです。
もちろん出産してもいつまでも変わらずに優しい妻や、妻を気遣って育児も家事も何でもする夫もいるので、熟年離婚になる家ばかりではありません。
ただ、これまで紹介したようなパターンが私のまわりに増えていることは事実なのです。

男のように働いてきた私が男性にアドバイスできるたった1つのこと

私は仕事人間でした。もし男性だったら今ごろ過労死しているか、会社を拡大したくて夜も寝ないで働いているでしょう。
そして結婚したら、家庭のことは奥さんに任せっきりで家事も育児も全く協力しなかったと思います。
そして、家族のためと言いながら、仕事ばかりして、その結果、家には自分の居場所がなく……。妻からは熟年離婚され孤独な人生を送ることになったでしょう。

ブラック企業で、夜も寝ないで働いてきた私が、今父親になったばかりの男性にアドバイスできることは、「少しでも早く帰ってほしい」ということ。
週に1日だけでもいいから早く帰ってあげて、少しでも妻の気持ちに寄り添ってほしいのです。そして話を聞いてあげてほしいです。

早く帰ってきた夫から、「大変だったんだね」「いつもありがとう」――。この2つの言葉を聞きたいだけなのです。
根気が必要ですが、鬼嫁がきっとやさしい昔の妻に戻ります(笑)。

(ランクアップ代表取締役 岩崎裕美子)

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