「お客さまの幸せ・従業員の幸せ」を追求した取り組み

 先日、第一勧業信用組合の新田理事長にお話を伺う機会がありましたので、同組合が取り組まれている内容について、簡単ではありますが書かせていただきます。
第一勧業信用組合は、東京都新宿区に本店があり、都内に営業店22店舗、出張所4店舗ある地域に根ざした地域金融機関です。信用組合とは、《相互扶助》を目的とした非営利組織で、お客さまに向き合いニーズに合ったサービスを提供するとともに、地域行事にも積極的に参加し、地域の発展に貢献しています。

 その中で、第一勧業信用組合が行なっている特徴的な取り組みの1つとして、《数字(営業成績)は結果であり、目的ではない。》という考え方のもと、営業はノルマ禁止、セールス禁止としていることです。営業ノルマの代わりに、《地域の祭りに参加をする、取引先の工場を視察する》といった、過程を重視した評価の付け方をされています。
《ノルマ禁止、セールス禁止》は、新田理事長が理事長に就任された約4年半前から大切にされている考え方で、それまでは、営業ノルマを持って業務を行っていました。ノルマを課していたことから「お願いセールス」が横行し、営業担当一人ひとりが無理をした販売をしてしまい、お客さまに不安や不信感を与えていました。
 しかし、新田理事長が就任されてから、そのような営業方法は大きく変わりました。また、その他にも様々な取り組みを実践されたことで、結果的に業績も完全なV字回復となりました。
ここで記載させて頂いた取り組みは、まさに「人を大切にする経営」そのものだと感じています。新田理事長は、「求めるゴールは、CS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)ではない。満足を超えた《お客さまの幸せ・従業員の幸せ》を追求しないといけない」とおっしゃっています。
 まさにその想いを形に移した取り組みをされており、お客さまへの対応が変わることで社員一人ひとりの働き方が変わり、その結果ノルマを課していた過去以上の業績を上げることができています。「人を大切にする経営」を実践することが、業績にも良い影響を及ぼすことが出来ている1つの事例だと感じましたので、ご紹介をさせていただきました。

人を大切にする経営人財塾 鈴木慎吾

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