リーダーシップ論の再考

様々なところで、リーダーシップが語られます。
社会は、人と人との関わり合いの中で営われていますので、リーダーシップは社会心理学・組織心理学の最も重要なテーマの1つです。

リーダーシップの定義としては、次のようなことが一般的には言われています。

「組織内における役割から生じた力(パワー)、あるいは個人の持っている力(パワー)を用いることによって、その成員が組織目標達成のために必要と考える行動を遂行するように、他の成員あるいは集団に働きかけ、相互作用が営まれるプロセスのことである」

「与えられた状況のもとで、特定の目標や課題の達成に向かって個人または集団の活動(行動)に影響を与えるパワー(影響力)の行使のプロセスである」

そうした中で、状況対応リーダーシップ(メンバーの成熟度により効果的なリーダーシップ異なる)の開発者の一人であるポール・ハーシーは、次の7つのパワーで影響力の行使の過程を整理しています。

専門的パワー(EXPERT POWER)      →あの人は、専門性が高いから従う
情報的パワー(INFORMATION POWER)  →あの人は、情報を握っているから従う
人間的パワー(REFERENT POWER)    →あの人は、魅力的だから従う
合法的パワー(LEGITIMATE POWER)   →警察官が交通違反の取り締まりに従う
                     会社の上司だから従う
報酬的パワー(REWARD POWER)     →自分の報酬を決めているから従う
関係的パワー(CONNECTION POWER)  →バックに有力者がいるから従う
強制的パワー(COERCIVE POWER)    →怒られて怖いから従う

社会心理学、組織心理学上は、一つも見方かもしれません。しかし、リーダーシップと呼ぶには、何か違和感があります。
合法的パワーや報酬的なパワーに関しては、確かにパワー論、影響論では、その通りかもしれません。
しかし、リーダーシップというより、管理といった方がしっくりくるのではないでしょうか?

ドラッカーの定義で最もシンプルなものは、

「リーダーシップとは、フォロワーが喜んでついていく」

ですが、喜んでついていくといったことが、リーダーシップと呼ぶに相応しいのではないかと思います。

そして、その根底には、「信頼」があるかどうか、普段から、そのリーダーから大切にされていると実感できるのが前提にある。そのリーダーが信じられる。そのリーダーが自分のことをいつも考えてくれる。そのリーダーといると楽しい・・・・だから、喜んでついていく。

ジョンコッターは、変革にリーダーシップで有名です。確かに、組織の一大事の時は、大ナタを振わなければならない時もあると思います。しかし、そうした際にも、信頼がベースになければ、誰も従わないのではないかと思います。

坂本光司会長は、
「リーダーシップは、背中と心で示せ」

と言われますが、まさに、その通りで、率先垂範しない、思いやりがないリーダーには誰もついていかないでしょう。

私自身も、経営者の端くれとして、絶えず、意識しなければならないことだと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です