株式会社クラロン様 訪問記録

 来る6月26日、福島県福島市にあります株式会社クラロン様(http://www.kuralon.co.jp/)を訪問してまいりました。これはその時の訪問記録です。
 今回の訪問に当たり、お伺いしたい点を3つ掲げました。1つは障がい者を雇用した理由、2つは雇用して良かった点、そして3つは今後の抱負です。クラロンさんは障がい者雇用率が高いことで評価され、2015年日本でいちばん大切にしたい大賞を受賞された会社です。
 昭和31年に創業され、主にトレーニングウェアを製造、販売しており、東北6県や北関東の小中高等学校、約1,100校に取引のある地元では有名な会社であります。福島市の市街地にあり、社員の皆さん総出で迎えていただきました。添付しておりますのはその時の写真でして、中央にいらっしゃるのが田中須美子会長94歳であります。とっても若々しく、お歳を感じさせないくらいお元気な方でした。

 クラロンさんの特徴は障がい者雇用率が高いこと、高齢者そして女性の雇用率が高いことです。社員数125名中、障がい者は33名(うち重度者10名)です。60歳以上が29名で最高齢者は82歳であります。また女性は94名いらっしゃいます。工場を案内してくれた取締役の小手森さんは82歳ということでありましたが、はつらつと仕事をされておりました。小手森さんにその元気の原動力を伺いますと「田中会長さんの障がい者に対する熱意に共鳴し、毎日楽しく一緒に仕事をさせていただいてるからです」と明るく言われていました。
工場では、健常者と障がい者の方々が分け隔てなく一体となって仕事をされていたのが印象的でありました。
 その後、先ほどご案内させていただいた3つの点について、田中会長様からじっくりお聴きすることができました。まず障がい者を雇用した理由でありますが「前社長のご主人様が戦地で耳を損傷し、聴覚が不自由だったこと、また養護学校の先生の教育愛に感動したことから採用を始めました」また、雇用して良かったことは「障がい者も健常者もともに過ごすことで、ともに成長できることです」最後に、今後の抱負ですが「雇ってあげているという考えは間違えで、自分のほうが支えられ、励まされ、元気をもらっています。体操着の売り上げは減っておりますが、障がい者の働く喜びを守るためにできるだけ雇用していきたいです」と話されていました。

 私が田中会長様の話を伺って感じたことは、会社を経営すること自体大変な中、このように大勢の障がい者を雇用することは並大抵のことではないだろうということです。人間として尊敬の念でしかありませんでした。今後の会社経営に活かしていきたいと思います。今回快くお引き受けいただきました田中会長様はじめ社員の皆様に心より感謝申し上げると共に、クラロン様の益々のご発展を心より念じる次第であります。ありがとうございました。

人を大切にする経営人財塾 野村 武夫

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