あの「くまもん」を作った熊本の着ぐるみ作りの女性の社長

13日の逆転人生はあの「くまもん」を作った熊本の着ぐるみ作りの女性の社長、2500体の着ぐるみを送り出した。涙を流すと共に学ぶことが沢山あった。全員が女性社員だが達成感がある。

逆転人生を見て理想の会社は徳島市の「西精工」さんと思った。同社の社員のブログや西社長の投稿を見ると日々、ちょっぴり変化している。

西社長が東京から故郷に帰ったらとんでもない会社だった。社内で社員が亡くなっても社員に危機感がなかった。今では全社員が一人一人の社員とその愛犬・ペットを含めた家族のことまで知っている。大病で一人の社員の治療のために名古屋まで5〜6名の仲間の社員もワゴン車に乗って治療に通う。子供が熱を出した、じいちゃんばあちゃんの介護で、授業参加日、趣味で行きたいコンサートに行く、等、会社を休んだり休み易い。お互い様精神が根づいている。誰にも言えなかったら苦しむ。

逆転人生の着ぐるみの加納ひろみ社長、27歳で結婚し二児をもうけたが離婚しシングルマザーになった。子供も食べさせていく為に就職したが子供が熱を出し早退したり子供と約束した授業参観日に行けなかった。保育園に迎えに行くのが遅くなるのが続いて保育士から小言を言われたり子供が熱を出して嫌がる子供に無理矢理座薬を入れて出勤した。

会社の同僚等から嫌味を言われ、子育てと仕事の両立に悩むママがみんな経験することだ。退職し1年後に故郷の宮崎に帰った。知り合いの造形屋に頼まれたからだった。その後イベント時に受注する造形屋と結婚したが毒物カレー事件等でイベントが中止になり受注が激減し解散を考えた。

仕事がなく唯一着ぐるみの注文が入った。見た目にこだわったが小さな子供たちは着ぐるみのうえからの目線には怖がった。素材等を工夫し進化し続けている。着ぐるみの中に入る人も着やすい。

受注が増え社員を採用して20名ほどまで増えたが社員がギクシャクしアンケートを取った。入社2年以上の社員で仕事と生活のバランスについて、ある程度満足が27%、55%が満足していなかった。帰りが遅いので子供もかわいそう、食事を作ってやれない、会話が少なくなった。シングルマザーの時に嫌だった辛かった事を社長の自分がやっていた。社員が次々に退職し負のサイクルに入った。

社員と面談したがプライベートにも関わるので本音が聴けなかった。場所を変えたりお菓子を食べたりしたら家族への不満等を聴き、残業を廃止して働き易い時間帯を聴き社員一人一人の勤務シフトにした。

経営方針は「会社に従業員が合わせるのではなく、働いている従業員の人生に会社側が形や方針を合わせていく変えていく」

生産性は落ちると思ったが、残業をしない締切時刻までには終了するように社員が考えて社員に任せた。着ぐるみは社員のアイデアで進化し続けている。残業なしの裏では副業解禁、アフター5には落語や美術館等に行ったりするとアート助成金を支給する。

ゲストの小室叔恵さんは、退職した会社の働き方を育児や介護のある家庭を対象としたものを「ワークファミリーバランス」と言った。育児、介護、趣味、スポーツ等も含めた社員全員を対象としたものを「ワークライフバランス」とした。今の加納さん着ぐるみの会社と西精工さんは後者だ。

小室さんが指摘していたが起床後12~13時間しか集中力は続かない。私は90分働き休憩、90分働き休憩の繰り返しが良いと思う。

加納ひろみさん、企業コンサルタントの小室叔恵さん、銀座のマナラ化粧品ランクアップの岩崎裕美子社長、京都の佰食屋(ひゃくしょくや)の中村朱美社長の女性目線の本を薦めたい。

「人を大切にする経営学会」
中部支部
知野 進一郎

番組の写真を使用した。

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