株主も五方よしの考えを!

6月に多くの会社で株主総会が行われたものと思います。

今年は、新型コロナウイルスの影響もあり、いつもと様相の変わった総会だったのではないでしょうか。

ところで、2020年3月24日、「スチュワードシップ・コード」の再改訂版が公表されました。経営者の方ならご存じのことと思いますが、経営等に関わらないと聞くこともほとんどないと思います。スチュワードシップ・コード」とは、機関投資家向けの行動原則です。

「スチュワード」とは日本語では「執事」となります。株主である機関投資家は、本来企業経営をサポートする執事であるという意味で、スチュワードシップと呼ばれているとのことです。

今回の改訂の中でもっとも重要な点は、機関投資家の「スチュワードシップ責任」の定義に、「サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)の考慮」が明記されたことです。(私は昭和世代ですので、英語(カタカナ)が苦手です。文字から内容がイメージ出来ないからです。)サステナビリティとは、永続性、持続性という意味、ESGとはEnbironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)と略語であり、持続可能な社会と創るという意味では、SDGsとも似ているものになります。

説明ばかりが続いてしまいましたが、要は機関投資家・株主も企業の持続的な成長を促そうという意味を明文化したといえます。企業の持続的な成長とは、まさに社員、社外社員、既存・未来顧客、社会そして株主を大切にすることと繋がります。私は実質的には、五方よし経営を株主も目指しましょう!と言っていることと同じだと思います。

そうであれば、「サステナビリティ」とかESGとか言わずに、「五方よし」と言ってくれた方が私は理解しやすいです。

これからは、株主も五方よしを目的に投資活動をしてもらいたいものです。

(学会 法務研究部会 常務理事 弁護士山田勝彦

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