No176記憶に残る経営者の言葉76 ハッピーおがわ(広島県呉市;介護衣料寝具販売)小川吉房氏(故人)

今回は2015年3月に坂本ゼミの広島合宿としてご訪問した『有限会社 ハッピーおがわ』さんから記憶に残る経営者の言葉をご紹介致します。

ハッピーおがわ(広島県呉市)は介護衣料や寝具を販売する会社です。もとは呉服屋さんでしたが福祉衣料の製造販売へ事業転換しています。2015年視察の時は、長年支えて来られた代表取締役の小川吉房氏(故人)にお話を伺いました。

福祉衣料の製造のきっかけ

“祖母が寝たきりになってしまい、人に会うことも嫌になり、みるみる衰えてしまう姿に、何とかしたい”

“体が不自由な人でも着やすく肌に優しく、人に会っても遜色ないデザイン性ある衣服を目指し、知識の乏しいながら作りはじめた”

その後小川社長ご自身が大病を患い、手術後は寝たきりを経験されました。

“ベットの寝心地は苦痛そのものだった”

“同じように困っている人の生活を快適にしてあげたい”

そんな中、弾力のある新素材高反発マットにめぐりあいます。

“試してみると良く眠れた”

“洗ってすぐ乾き、湿気がなくなり湿疹が改善され快適な睡眠が確保できた”

衣料素材について

“服を着る場合、素材が150%ほど伸びれば体が不自由な人たちにとって着やすくい”

“高齢者の服の場合、綿75%以上は必須”

“高齢者や障がい者は、自分で暑い、かゆい等話すことができことがあるために、同社が素材を吟味して、着る人の気持ちになって開発をしている”

同社は商売の前に善意が先にあるといっても過言ではないと思います。正直な印象として、利益を上げることが苦手ではないかと思ったほどです。

同社は多くを望んではいません。社会のニッチだとしてもその人にとって大切なニーズがハッピーおがわに確実に繋がる、そんな日本社会であってほしいと思いました。

以前に投稿した記事は ハッピーおがわ【No93いい会社視察2015/3/17】 です。このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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