いよいよ産後パパ育休の施行開始

皆様すでにご承知のとおり、本年(令和4年)10月1日から、産後パパ育休の制度について改正法が施行されます。

 産後パパ育休とは、法律的には「出生時育児休業」と言われています。

 妊婦の方は、これまで産前産後休業がありますが、男性に対しては、特に出生時の育児休業という制度はなく、子が1歳になるまでの育児休業制度があっただけでした。それが子が1歳になるまでの

最近は出産後の退院も早くなり、昔のように母親が実家に帰って出産し、しばらくの間は実家で育児を行うというようなことも以前に比べては低くなり、母親は産後のまだ体も本調子にならない時に、家で一人で子どもの世話をしなければならないような状況が多くなってきました。そんな時に、夫も休みをとって、産後の妻の体をいたわりながら、夫婦そろって子どもの面倒を見ていくことは夫婦として当然のことであり、それを法制化したものです。

昭和世代の私は、子どもたちの出産時も普段となんら変わりなく普段通りに仕事をし、仕事の延長で外食をして「午前様」で夜中に帰ってくると、妻が真っ暗な中で、泣きながら子どもをあやして寝かしつけようとしていたことがありました。このような非人間的な行いをやめるべく、おそまきながらパパ育休の制度が法制化されました。

この改正により、夫も子どもが出生してから8週間以内(約2ヶ月)に4週間(約1ヶ月)を限度として産後パパ育休がとれ、しかも分割して2回に分けてとれるようになりました。たとえば、2週間は妻は両親の暮らす実家に帰り、その後、自宅に戻ってきた後は、夫は産後パパ育休をとることにより、約4週間、妻からすれば、実家2週間、自宅で夫と共に4週間を過ごすことができるようになりました。その他にもこれまでの育休も2回に分けて取得できたり、育休開始日を柔軟にできたりなどの制度改正が行われましたので、是非、社員の皆さんに有効に活用してもらいたいと思います。

(学会 法務研究部会 常任理事 弁護士山田勝彦)

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