長島です。
土曜日担当の長島です。
授業が始まって2週間程度ですが、「気づき」が多く、刺激的で言葉で表現しようがありません。
さて、今週のテーマは「会社経営上のコスト削減」です。
一般的に、企業においてコスト削減というと、まず真っ先に行われるのが固定費の削減で、人件費にまず手が付けられます。経営状況が悪化すると、メイン銀行の融資係もまず人件費の削減を助言することが多いです。短期的に利益を上げるには、有効であるからです。
銀行は預金者に対する責任から、なるべく早く貸し出した資金を回収しようとします。したがって短期的にキャッシュフローが増加する人件費削減を提案するわけです。
一般的に、人件費を削減すると売上は減りますが利益は増えます。
しかし、人件費を中心とする固定費は、その企業に付加価値を与える源泉です。人件費削減を進めると、企業の活力は失われ、事業規模は縮小均衡していきます。
単年度では増益となっても、次の期には売上は前期同様に減少し、利益までも減少します。すると、また人件費を削り、無理に利益を捻りだそうとします。まさに負のスパイラルで、その企業はどんどん疲弊していきます。
「ひと」を企業の大事な資産として位置付けることは、その会社に変革をもたらすファンダメンタルズの一つです。付加価値が高いサービスを提供するのは「ひと」であり、付加価値が高い製品を企画し製造するのも「ひと」です。お客様との接点を支えるのは「ひと」です。
各企業が安易な人件費削減に走らず「ひと」を大事にすることで、その企業に変革をもたらす土壌を整える。そして、付加価値のより高いサービスを提供する仕組みを生み出すことが、今まさに求められていることだと思います。
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