商店街革命!?
坂本光司先生は商店街研究の第一人者としても知られています。
私も前期課程で先生にご指導いただきました「商店街活性化論」
に参加し、商店街の勉強をしていたもので思わず耳が立ってしまい
ました。
なんとディスカウントストアのドン・キホーテが「熱血商店街」という
新事業を立ち上げたというのです。
同社のプレス資料によれば、熱血商店街とは、
「ドン・キホーテが打ち出した、青果、精肉、鮮魚、惣菜といった
「生鮮4品」を主力商品とする商店主の、独立・開業を支援する
プロジェクトです。」
というものです。
今後、全国20箇所で展開を計画しているとのことです。
つまり、ドン・キホーテの大型店舗の地下1階などに商売をしたい
という商店主を集おうという試みです。
一見デパ地下のそれと同じではないかという気がしますが、ドン・
キホーテのサイトの説明によれば、
「開業するにあたっての加盟金や保証金などの類はいっさい不要、
また開業後半年間は賃料及び共益費も無料で、お支払いいただく
のは水道光熱費だけです。半年後からは固定賃料をいただきます。」
ということで機能としてはホンモノの商店街をつくろうという試みをしよう
としているようです。
9日には函館で、第1号の「熱血商店街」がオープンしたと報じられました。
ニュース記事(←クリック)
出店数は14店ということで、都市計画法でいうところの商店街の定義
としている30店舗以上の集積に及ばず、商店街とは厳密にはいえない
ということになるかもしれませんが、開店の9時には500人もの来街客
が列をなしたそうで、多くの客が、昔ながらの店主との会話をやり取り
する形で、買い物を楽しんでいたそうです。
ドン・キホーテの安田隆夫社長は、なぜ「熱血商店街」事業を実施した
のかということについて以下のような考えを表明しています。
「今起きている世界同時経済危機の根底には、資本主義そのものの
瓦解という本質要因があります。少なくともこれからの流通業においては、
事業を成立させるのは資本ではなく人、すなわち「資本主義」から「人本
主義」への移行を意味します。
熱血商店街は将来の最終的発展型として、そんな「人本主義」時代の
要請に応えられる、「商人バンク」のような組織をイメージしています。」
本気でこの言葉とおりの事業を進めていかれるならば、人本主義の
「理念経営のすすめ」を標榜する私としては応援をせざるを得なくなる
取り組みです。
ぜひ一度、調査したいものです。
また、坂本先生に、この「熱血商店街」の将来性等についてご意見を
お聴きしたいと思います。今度よろしくお願います。
「熱血商店街」のサイト(←クリック)
(月曜担当:小林秀司)
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