「日本でいちばん大切にしたい会社5」には、福岡県福岡市の明太子メーカー「ふくや」さんが紹介されています。

明太子の産地といえば福岡が思い浮かびます。日本で一番先に明太子を作ったふくやさんの創業者・河原俊夫さんは、製法特許や商標登録の取得をあえてしませんでした。それどころか、福岡の他社の食品メーカーにせっかく開発した製法を公開して明太子メーカーを増やしました。「地域が元気になればいい」と考える器の大きな人です。また納税や寄付など「社会貢献」「地域貢献」にも熱心でした。

その背景には、河原俊夫さんと千鶴子さんご夫婦の戦争体験がありました。
河原俊夫さんは、「戦友の多くが、無残にも命を落としていった、そんな戦争で、生き残った者として、世のため人のために、自分の命の火を燃やす」と語ったそうです。
千鶴子さんは、俊夫さんが招集された後、幼子を連れて死線をかいくぐって満州から引き揚げてきました。

地元・福岡市と社会を良くするためにと、燃焼した夫婦の命。
素晴らしい経営者であり、人間の生き方としても一つのお手本です。
感謝。M1 本田佳世子