緊急事態への備え

上場企業では一般化しているコーポレートガバナンスの一環としてのリスク管理。中小企業で実践している会社はそう多くないようです。今週8月24日、大阪シティ信用金庫が、「中小企業の緊急事態への備え等について」と題して、1332社からの聞き取り調査の結果を発表しました。以下、情報共有します。

・緊急事態の想定 -「想定している」は 61.6%
・想定する災害 -「地震(津波)」が 92.0%で最多
・業務停止の影響 -「混乱が生じる」が 78.3%
・※BCP策定の有無 -「策定している」は 13.5%
※「緊急時事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」
・BCP未策定の理由 -「忙しくて手が回らない」が 50.3%
           -「策定の仕方がわからない」が 45.9%
・防災訓練の実施状況 -「実施していない」が 57.7%

この調査では、リスクの中でもハザードリスクの中の、自然災害に焦点を絞り調査していますが、これ以外の主なリスクを挙げると、
1)従業員の高齢化・離職などの人事リスク
2)原材料の高騰などの経済リスク
3)取引先倒産などの決済リスク
4)サイバーテロなどの情報システムリスク
5)顧客情報漏えいなどのサービスリスク
6)社内不正などの倫理リスク
7)ハラスメントなどの労務リスク
8)経営者の執務不能など経営者リスク等があります。

実際、小生の知っている従業員7人ほどの通信販売を主体とする会社でも、国際的なサイバーテロ集団「アノニマス」からホームページを攻撃され、数日間、機能停止しました。社員さんの献身的な努力で復旧しましたが、社長は「一時、倒産も想定しました」と言うほどの危機に遭遇しています。

「備えあれば憂いなし」。今一度、緊急事態への備えを見直そうと感じた今週でした。

今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

春木清隆

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