岐阜女子大学での15回の講義がスタートした。
法政大学大学院 坂本光司教授とゼミ生で15回に渡って開催する岐阜女子大学の三宅茜巳教授が学部長を努める「文化創造学部」の1年生と2年生が主の講座がスタートした。
ゼミ生で、先週、リッツカールトン東京で総支配人クラス向けに「リッツカールトンのおもてなし」と題して講演した井上富紀子さんが、今年始め岐阜女子大学で講演した際に坂本光司教授とゼミについて話したことがご縁だ。
坂本教授から「評判の名物講義」にするとゼミ生への指示。
「就職する会社が女子学生とその家族が幸せになる会社を選ぶには」と考えて、坂本教授とペアを組んだ初回の講義。
今は平成28年。女子学生は、平成バブル、その後のバブル崩壊も知らなく、その後のリーマンショックと3.11と厳しい経済環境等を過ごして来た彼女らにプラスに考えて欲しいとお話した。
最近はSNS等で重い心臓病で生きるためアメリカで心臓移植をするために渡米して心臓移植手術をするために数億円の費用をお母さん方と若い女性が主となって集めるパワーがあるのは母性本能があるからだと思う。
2社が浮かびポイントだけ紹介した。
一社は、地元の愛知県春日井市に本社を置く「東海メディカルプロダクツ」さん。2代目の筒井宣政社長の次女が重い心臓病で、生きるために2000万円を貯めたが数億円かかる費用に断念せざるを得なかった。
数億円出しても難しい手術だったと思う。お嬢さんは23歳の若さで亡くなった。
亡くなったお嬢さんと筒井社長の奥様の同意も得て、2000万円は当時は外国製が主で手術で使うカテ-テル等が日本人の体型に合わず助かる命も助からなかったカテーテル等の開発資金にした。
専門家が考えるとそんなこと不可能と言われたが、筒井社長は素人の考えで分かり易い発想で日本人の体型に合うカテーテル等を執念で開発した。
今も90%は手作りだ。非効率だが、いい会社は非効率なことをする。
もう1社は京都市の「クロスエフェクト」さん。
社長と社員がいい加減だったが、大学病院の医者から何年も前に依頼されていた子供用の手術用の臓器の模型創りに取り組んだ。
小さな子供達の心臓の臓器等は大人と違って一人一人異なり、CT等で確認しても実際に手術をしたら違っていて助かる命が助けられなかった。
子供達のお母さんは「自分の子供は亡くなっていい。同じ子供達の命は助けて」との強い想い。竹田正俊社長と社員は子供達の命を救うのならと燃える集団になった。
安部総理も視察にくる等、子供達の命が救えるようになっているようだ。
3.11からしばらくして日本人の絆の大切さを外国人から教えていただいた。
マズローの欲求5段階説がある。
生活が豊かになるに連れて、①生理的欲求、②安全欲求、③社会的欲求、④自己承認欲求、⑤自己実現欲求と上がっていくという説だ。
自己実現欲求には私は2つあると想う。自分だけ満たされれば良い一人よがりの欲求と世のため・人のための欲求だ。
テロ等があったフランス等は一挙に②の安全欲求に下がってしまう。
マズローは⑥段階に「自己超越欲求」を創っていた。
自分だけ目標達成しても何か不十分、回りの方と共に目標を達成して幸せを感じる時代だ。
私の講義の最後、自然に涙が出てきた。あと14回あるが、他のゼミ生に安心してバトンをつなげる信頼できるゼミ生の顔が浮かんだからだ。
当初は40名くらいの受講生と聞いていたが、数名の4年生を含んだ60名。
彼女らが我々の講義を機会に自主的にネット等で調べて、インターンシップやバイト等を通して自分と価値観のある会社かどうかを見極めるように取り組んで欲しい。
数年後に、女子学生とその家族から「幸せになる会社を選ぶ」ことが出来たと言っていただけるように。
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