視覚障がい者のために・・・六星

今週の静岡SCでの中小企業論(坂本教授担当)では、授業の一環として坂本教授に同行していただき、浜松市内の3社の企業訪問が行われた。
訪問先は、NPO法人「六星」が運営する障がい者就労支援施設「ウイズ蜆塚」、サボテン・多肉植物などの生産販売を行なっている「カクト・ロコ」、そしてNPO法人「トータル・ケア・サポート」の3社です。

3社のすべてが感動する訪問先でしたが、「ウイズ蜆塚」についてご紹介します。
NPO法人「六星」は、障がい者自立支援法に基づく障がい福祉サービス事業として浜松市内に「ウイズ蜆塚」と「ウイズ半田」の2事業所を運営する就労継続支援B型事業の施設である。蜆塚では31名、半田では17名の方が通所されている。

ウイズ2所の特徴は、全国的にも数少ない視覚障がい者の就労支援施設です。それも若年者から高齢者までの方が就労支援を受けられているという希少な就労支援施設なのです。

 
六星 代表理事 斯波千秋氏
法人名の「六星」とは、日本点字の父といわれる石川倉次氏(浜松市名残町で生誕)の書「六星照道」から名づけられたという。すなわち六つの星・点が視覚障がい者の道を照らすという意味です。そしてウイズとは「With」・・・「みんなといっしょに」なのです。         
                 
          
日本点字の父 石川倉次氏
                 
ウイズは今年で開所16年を迎え、ウイズ蜆塚は開所3年目です。
2か所で約50名の皆さんが生きいきと作業をされている姿を拝見し、働くことの喜びを感じられていることに感動しました。

そして、代表理事の斯波千秋さんは、「一人でも多くの視覚障がい者が人生に希望を持ち、勇気を持って輝いて生きられる社会を作りたい。」と言われ、高齢の作業をされていた女性の方が、一言、「お金を払ってでもここにいたい・・・。」
障がいのある方にとって、ウイズはかけがえのない場所なのだ・・・。

視覚障がいリハビリの存在さえ知らず、目のみえない苦しみから悶々とした日々を過ごし、自殺を考え、そして人生を諦めてしまう人達が存在するとも聞く。
ウイズのような施設がより多くできることに期待しながら、私たちには障がい者支援に取り組む義務があることを強く感じた一日であった。

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