ポルトガルへの夢

瀬賀孝子 です。

 私の夢は、半年日本で働き半年ポルトガルで遊ぶことだ。まだ何が何でも
やるぞと「決心」していないので「目標」にはなっていない。
 なぜポルトガルか? ポルトガルを旅するきっかけとなったのは
 一つ、大前研一が「日本は優雅に衰退していくのがいい。ポルトポルトガル
のように」と言ったから。
 二つ目は、東京オークラホテルのソムリエが「美味しいポルトガルワインを
飲みたかったらポルトガルに行くしかない」と言ったから。

よしポルトガルに行こう! 断即決即実。行ってすっかりハマってしまった。
ポルトガルの魅力は
  ・国民性が穏やか
  ・大航海時代の遺産やローマの遺跡がある
  ・地果て、海始まる・・・の地
  ・美味しいお菓子
  ・何よりも哀愁に満ちたfado

 金曜の夜、大人向けのfadoの店に行った。20:00頃に行ったので一番
乗りだったので。かぶりつきの席に案内された。
 一時間ほどして、老女といえるファディスタ(歌手)が出てきた。不思議なこ
とに私の頬を涙が流れた。歌詞は全くわからないのに・・・・・・。
 日本に帰り調べたら、彼女は店のオーナーで若いころは活躍した有名な
ファディスタだった。
 夜10時も過ぎて団体観光客が帰ると入れ替わるように地元の客が入って
きた。子供連れのファミリーもいる。
 12時も近くなりやっと花形スターの登場。コインブラファドを歌う。地元客も
一緒に歌う。
 かのファディスタのあだ名は「ドクター」で、コインブラ大学(東大と学習院を
ミックスしたような大学)出身の博士。金曜と土曜の夜だけ歌っている。
 私は滂沱の涙、涙。不思議なポルトガルの夜だった。

 もちろんDVDを仕入れ、日本で毎日のように聴いていたが、私はもう一
度かのファディスタのFadoを聴きたくて、翌年一人でポルトガルに行った。
一人なのでツァーに乗っかった。
 店の予約は取れなかった。ままよ、行けばなんとか店に入れてくれるだろ
う。ポルトガル人は親切な国民性を持っているのだ。
しっかり覚えたポルトガル語で
「私は、昨年夫とこの店に来た。もう一度彼のfadoが聞きたくて今度は一人
できた。予約が取れなかったけれど、なんとか店の隅で聞かせてほしい」
ギャルソンはじっと私を見つめたあと、いったん店の奥に消え戻ったら私を
ギタリスト達が待機する小部屋に案内してくれたのだった。

今度はいつポルトガルに行けるかなぁ・・・・・・。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「ポルトガルへの夢」への2件のフィードバック