★ 一休和尚の遺言 ★
易経の大家
名古屋市の竹村亜希子先生の日曜日の投稿。
☆ 究極の困難に遭遇したら? ☆
★ 一休和尚の遺言 ★
だれでも 一生に一度や二度は
トラブルに巻き込まれたり、問題が生じたりして
悩んだり 苦しんだりします。
人生が長ければ 当たり前のことで
避けようとして 避けられるものではありません。
こうしたときに どう対応するか。
他人のことなら 客観的に 判断できるけれど
こと自分が 当事者になると
出口なしの状態に 陥ります。
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「天命に安んじて人事を尽くす」
仏教家・清沢満之
※(「人事を尽くして天命をまつ」
『読史管見』~の逆転の発想 )
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悩んでいるひとに わたしは先ず
「考えなさい」 と忠告します。
悩むのは 「ああ、どうしたらいいのだろう」
と出口なしの状態に なっているのだから
問題解決には 全然つながりません。
悩んじゃ ダメ。
生じた以上、問題は無くならない。
時間も 後戻りしてくれない。
無駄な悩みや 苦しみに
振り回されないように。
まず、起きている事態を
事実として 冷静に 受け容れること。
そして、考える。
徹底的に考えて、工夫する。
これで たいていの場合は
最善の対処法が見つかります。
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考えても 解決法がないと思ったなら
考えることを 放棄する。
忘れる。
悩まない。
考えても どうしようもないことなら
問題そのものを 忘れることにしよう。
これが一番。
そして 笑う!
何があっても笑う!
大声で笑うと
笑ったことで 気持ちが楽になる。
楽しくなる。力が抜ける。
緊張感がほぐれる。
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「薬を10錠飲むよりも、
心から笑った方が ずっと効果があるはず」
暗い青春時代を送った
アンネ・フランク『アンネの日記』より
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問題が生じると、考えないで
ただその場から 逃げるひとがいます。
こんな状態はイヤだ。
だから逃げる。
辛いから、早く忘れたい。
早く終わって欲しい。
これは
「考えても仕方ないことは、放棄する」
ということとは 似て非なるものです。
逃げるひとは、責任を他人に押しつけます。
自分が悪いんじゃない。
あいつが悪いんだ、とか
運が悪かったんだ、とか
そういい逃れて
自分では何一つ 責任をとりません。
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しかし、人間は
自分が一番嫌ったり 怖れるものから
逃れることはできない、
という宿痾(しゅくあ)が あります。
逃げれば逃げるほど 追いかけてくる。
「これだけは いやだ」という気持ちと、
それが追いかけてくるのは
同時に発生するのです。
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「苦難の時に動揺しないこと。
これが真に賞賛すべき卓越した人物の証拠である」
ベートーベン
「君子固(もと)より窮す。
小人窮すれば斯(ここ)に濫(らん)す」
孔子『論語』より
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究極の困難と遭遇したら?
その対処法として 提示されるのが
一休和尚の遺言です。
一休和尚は 死に臨んで
一通の遺言状を残し、壺に入れました。
そして弟子達に 言い残しました。
「どうしようもない問題が出てきて、
誰も解決できなくて
本当に とことん 困ったときには
皆で これを開けなさい」
数年を経て 弟子達は、
如何ともしがたい問題と ぶつかりました。
一同が 壺のまわりに 集まり
一休和尚の遺言を 開封しました。
それを一読するや、
弟子達は 心を悩ましていた
その問題から 解放されました。
遺言状には、こう書いてありました。
「しんぱいするな。なんとかなる」
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