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水曜担当の鈴木(良)です。
テレビ番組がきっかけで「シェアする」意味を改めて考えてみました。「シェアする」というと、ルームシェアリング、カーシェアリングなどが思い浮かび、そこには、単独で所有するよりも効率的な活用ができ、経済的でもある合理性が優先される意味合いが強かった感があります。
しかしながら、最近では人と人とのつながり、価値観の共有、コミュニティーの共有などを実現する意味合いで「シェアする」行動が強まっているようです。
例えば、我がゼミ生Nさんも参加している棚田のオーナー制度があげられます。棚田のオーナーの目的は、収穫したお米を持ち分に応じて受け取ることがあげられますが、もっと大事な収穫がありそうです。
家族で行えば、田植え、草取り、収穫で一緒に汗を流すことによる絆の深まり、自然との触れ合いによる子供の教育などが期待できます。また、見知らぬ家族同士が協働作業を行うことにより、コミュニケーションが生まれ、気のあった家族同士はその後のお付き合いへと発展するでしょう。
我が家もそうですが、ものに溢れています。殆どが不用品なのですが、思い入れの深いものがあるのも事実です。そうした時、単に不用品バンクに登録するとか、ネットオークションにかけるのも方法ですが、最近ではフェイスToフェイスで受け渡しを行うシステムがあるようですね。これだと、相手に会い、自分の思いを伝えものを渡すことが可能になります。相手が共感すれば、そこに新たなコミュニケーションが生まれるでしょう。
考えてみれば、こうした事例はどんどん増えていくのではないでしょうか。特に、東日本大震災後、日本人の価値観が変わったと言われています。経済合理性のシェアから価値観のシェアへの転換を願ってやみません。
ルームシェアの募集サイトを10年ほど続けております。ルームシェアも毎年少しずつ認知が高まり、また今回の震災の後で、避難等の必要性からシェアについて知った方も多かったのではと思います。
おっしゃるとおり、コスト面だけではなく人とのつながりという点でもシェアの利点は多く、合理的に体験する方が増えることを期待しております。