かき氷
野口具秋です。
赤いイチゴのかき氷を食べました。150円です。
予想に反して、このイートインにほかには誰もいません。
街でも提供する店はあまり見かけません。
今年の夏こそ、かき氷を食べると決めていました。
冷たい感触は冷房のきいた店内ではミスマッチです。
ガラス製のお皿に山のように盛られた氷、普通のスプーンが遠い。
夏の風物詩のかき氷屋は街道筋の茶店でした。
涼を取るすだれと縁台、氷の旗が目印です。
虫取りあみに虫取りかご、麦わら帽子に汗いっぱいのランニング姿です。
舌を真っ赤に、真黄色に染めるのが時代でした。
シャリシャリと音がします。
冷たさが頭を突き抜ける痛さが怖かったものです。
真夏の太陽に腕が痛めつけられます。
太陽光線に焼かれ、光線過敏の肌は汗とともにかぶれてしまいました。
電動自転車で近所を颯爽と走りまわる気分にはなれません。
風呂上がりのシッカロールはどこに消えてしまったのでしょう。
花火と蚊取り線香、井戸水で冷やしたスイカは欠かせないものでした。
80米ほど離れたアユやメダカの生息する黒目川と
数百米続く、うっそうと茂るタヌキのいる林に挟まれ、
やや高台にあるアパートは自然の涼感に与ってもいいのです。
昼間大きく窓を開け、風を通します。
夜間はできるだけ早く寝つくことにしています。
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