ビジネスの目的と利益
ここ最近で印象的だったインタビューのやり取りを書きたいと思います。
3つの事例とも、何のためにビジネスをしているかということを考えさせてくれる好事例だと思います。
A社
私
「これだけ利益が出ていると、銀行や証券会社から上場しないかとの話はありませんか。」
社長
「あります。しかし、弊社は上場するつもりはさらさらありません。弊社は、1700年受け継がれてきた勾玉の伝統を守ることが何よりですから、その妨げとなる株式公開には興味がありません。」
こうして書くと重みが伝わりにくいですが、1700年という伝統を自分の代で絶やしてはならないという社長の思いがズシンと伝わってきました。先祖代々受け継がれてきた思いの力のすごさを実感した瞬間でした。
この会社は増収増益を続けていますが、利益を目的としてビジネスをしていないことは明らかでした。
B社
「母親が作ってくれたお人形は簡単には捨てれない。売る側としては、物にどれだけ思いを込められるかが大切。思いが込めれないものを売っても仕方がない。単なる「物売り」になっては意味がない。」
「自分の思いを伝えるために、今のビジネスをしている。」
この会社さんは、ある思いを伝えるために、相当のこだわりをもって、ビジネスをされています。「合理化こそ日本の美の敵」とおっしゃるように、効率とは真逆の経営をされています。
今期の業績は赤字ですが、お客さんや地域に与えているものをプラスすれば、明らかに黒字の会社です。
C社
「雇用のために仕事を作る。」
「リーマンショック後、雇用の場を提供するために会社を作り始めた。女性の障がい者に雇用の場を提供するためにカフェも作った。」
「何のために会社を作るか?」という問いに対し、雇用の創出のためと言い切り、それを実践している会社です。この種の会社は、理想先行型で経営が苦しいことが多いのですが、この会社さんは、黒字を出されています。
この会社も、会計上は黒字ですが、それ以上に、障がい者をはじめ社会的弱者に雇用の場を与えていることに伴う公共の負担減、社員に働く喜びを提供できている点、社員の家族に感謝されている点などを考慮すると、次世代型のPLでは、もっと黒字なのではないかと思います。
会計技術の遅れにより、これらは測定されませんが、将来的にはこれらの社会的価値も定量化されるようになることを望んでやみません。
3.11以降、さすがに株主至上主義を唱える経営者や新聞の社説はなかなか見られなくなりましたが、これらの会社さんは、従来の資本主義の枠では理解できない会社です。
会社を視察する者としても、古いフレームワークでは、これらの会社のよさに気づくことができません。
経営も日々進化していっているので、会社を視察する者も、それにあわせて進化していかないといけないと痛感しているこの頃です。
リーマン以降に求められているのは、やはり仕事効率化だと思われます。<リンク:http://www.lifesize.jp/Products/Management.aspx/>テレビ会議システムリンク>などの時間短縮や経費削減できるテクノロジーなどを積極的に受け入れるべきではないでしょうか。
リーマン以降に求められているのは、やはり仕事効率化だと思われます。<リンク:http://www.lifesize.jp/Products/Management.aspx>テレビ会議システムリンク>などの時間短縮や経費削減できるテクノロジーなどを積極的に受け入れるべきではないでしょうか