超円高?!・・・今、「大切にしたい会社」の経営者が考えていること
超円高がわが国経済に及ぼす悪影響を懸念する声が高まっています。
近視眼的な見方しかできない経営者はいよいよ海外進出の時期なのかと思考しているかもしれません。
今、「大切にしたい会社」の経営者は何を考えているのでしょうか。
先週、岐阜のM社、E社へ視察に参りました。いずれの企業の経営者も、こちらが聞いたわけでもないのにこの問題に触れお話をしてくださいました。
M社のT社長は曰く「70円でも貿易収支は黒字。何をあわてる必要があるのか。異常な状態のときに異常な行動をしてはいけない。海外に行ったら勝てるのか、今のままの会社で勝てるのか、何のためのグローバルなのか、もう一度何のために企業経営しているのか、しっかりと考えるべきとき」と泰然自若とした態度で雄弁と語られていました。
まだまだ国内市場でやるべきことがたくさんあり、海外進出など微塵も考えていないというE社のK会長は「必ず円安にむかう。」と断言されたうえで、円高になろうが、円安になろうがどちらに振れてもいいように経営をしているので不安などないと自信の表情で語られていました。
なんという達観さなのだろうと感じてしまいました。いったいどのくらい先を見据えて経営判断しているのか知りたくなり質問すると「5年から8年先」とおっしゃられていました。
近視眼的にならず、世の中を俯瞰するくらいの余裕をもって行動したいものです。
両社ともに共通しているのは超ガラス張り経営ということです。世の中が不安なときこそ、会社の考え方や状態がはっきりと全社員に情報共有されていることはとても重要な経営効果があると改めて気づきました。
本当に「大切にしたい会社」がわが国にあるおかげで救われる思いになります。
火曜担当 小林秀司
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