昨日は『魅力ある静岡！ 企業視察と法政大学教授のキャリアワーク＆交流会』に参加しました。お忙しい中、あたたかく迎え入れてくださった視察先の皆さまはじめ、ワークショップで講義してくださった石山恒貴教授、一緒に参加した方々、本イベントを陰で支えてくれた坂本ゼミの柴田弘美さんにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

視察企業は3社。1社目は十数年前から6次産業に取り組む高級メロンの生産販売業。県外観光客やメディアも取材に押し寄せる袋井市の名倉メロン農園。代表の名倉光子さんは非常に情熱的で素敵な女性でした。2社目は不動産業でありながらイベント（マルシェ・ライブ等）を通じ街の活性化に取り組む株式会社オレンジハウス。中戸川社長の地域を大切に思う気持ちが事業の推進力になっていることを感じました。

3社目が静岡県内で郷土銘菓･和菓子･洋菓子の開発､製造､販売事業を営むたこ満（平松季哲社長）です。昭和の初めに創業し昭和52年設立の当社は、従業員342名、売上高25億円、営業利益率6.2％と菓子業界でも有数の優良企業です。また地元では『嫁に来てもらうならたこ満さんで働いている人を是非』と言われるほど素晴らしい社員さんたちがいる地域にしっかりと根を張った堅実企業です。

このように立派な経営をされているたこ満の礎は「一人のお客様の満足と、一人の社員の幸せ」という経営理念にあります。過去、急成長の歪みから社員の大量離職という艱難辛苦からうみ出されたものです。経営理念の実現のためさまざまな取り組みがなされていますが、ここでデイリーニュースという手書きのメッセージをご紹介します。

デイリーニュースは毎日、342人の全従業員が書く日報すべてを読んだ上で、手書きのメッセージを書き発信するものです。経営計画発表会当日を除く1年364日を20年以上書き続け、現在8682号発行し続けています。今では部門長が担当していますが、最近まで平松社長が毎日2時間以上かけて築き上げてきた当社の良き伝統です。

説明をしてくださった平松相談役が嫁がれた当時、当社は家族だけで仕事をしていたそうです。そこから平松社長と二人三脚で歩まれてきた道。多くの人が安心して暮らし働ける場を作ってこられた道程。それを思うと落涙をこらえざるを得ないほど感動の会社でした。
今日一日、みなさまにとって、素晴らしい日になりますように・・・。

春木清隆