金木犀の香り
野口具秋です。
ゼミの特別講義の日です。
普段と異なる教室に向かう緩やかな坂道、
ほのかに「金木犀」の香りが漂ってきます。
2人で大量な配布資料を運び上げています。
重くて肩が下がるのです。
ほのかな香りは秋の香りで季節を感じます。
Yさんは金木犀の香りが苦手なのです。
「いい香りだ!」と言えない。
クチナシの香りはどうですかと言えません。
草木の中で好きな香りだったのですが…。
老いと若きがヨイショ・ヨイショと
坂道を喘ぎながら登って行きます。
八王子「エイト」の白柳さんが特別講師です。
社員の福利厚生に力を入れています。
オリンピック休暇を10日設けています。
豪快な経営者です。
51歳の彼が10代の頃、
ヤンチャで極道の日々、暴走だった。
今、八王子を代表する社員第一の経営者。
この落差は信じられません。
数10台の連なる金属バットの暴走族に
行きあったことがある。
体が震えました。人生は流転なのです。
中日の現役最年長投手、
50歳の山本昌が引退を表明しました。
50歳での勝利は見果てぬ夢となりました。
柔ちゃんの旦那・谷佳知(オリックス)43歳。
巨人にも在籍した。
1927本の安打記録で名球界2千本には届かなかった。
小笠原道大(42)、
首位打者2度、本塁打王1度の強打者でした。
日ハム時代のひげが野武士で野性的だった。
巨人時代にも高く掲げたバットが懐かしい。
9月が終わり、今日から10月です。
TVで若いアナウンサーが、あと今年も3ヶ月です。
と、他人事のように定番の台詞を語っています。
51歳で事業欲に旬を迎える経営者、
幾多のドラマを野球ファンに熱球、美技、
痺れる一打をバットに乗せて運んでくれた
ベテラン選手がグローブを、バットを静かに置きます。
時代は必要とする新たな才能を呼んでいます。
野口さん
我がマンションもいい臭いがたちこめます。
知野 進一郎