巣鴨信用金庫

法政大大学院 坂本光司ゼミ 修士1年 投資家 根本幸治

巣鴨信用金庫

本当はここで語ろうとしたのは、巣鴨信金の「ホスピタリティ」についてでした。
金融機関とは思えない非効率な顧客本位のサービス
「四の市」「おもてなし処」で展開される本店を開放しての名店即売会の無料喫茶。
サービスからホスピタリティへの移行は美しい物語になります。

しかし、私の気分が変わった。

今、私が語りたいのは、巣鴨信金の振り込め詐欺対策の死闘についてです。

常務理事創合企画部長の伊藤芳之様と対談させていただいたとき、
ふと、本店の屋上からの垂れ幕の言葉「振込み詐欺撲滅」について聞いてみた。
それは想像を絶するものだった。

暴力団関係と思われる犯罪組織の執拗さにより、被害者は未だに増える一方だという。
支店営業では担当しきれないため、創合企画部が一手に引き受けている。
疑わしい預金引出しは毎週あり、そのたびに行員が確認の会話で引き伸ばす。

どんな緊急事態であろうと、今日中に現金を用意しなければならない状況はまずない。
だから行員も”おかしい”と気づくのだが、顧客も行員が怪しむであろうことがわかっているので、
なぜ現金を必要とするのかという理由を意識的に隠すのだという。

ついには、顧客が叫ぶ。
「自分の金を引き出すのに、なぜお前たちは邪魔するのか!」
通帳を行員に投げつける。

顧客の怒りに触れながら、それでも必死に説得を続ける。
自分はだまされるような老人ではないというプライドがあり、
結果的に詐欺だと判明しても、顧客から感謝されることはないという。

そんな驚愕する話が、日常茶飯事だという。

法政大大学院の授業で、悪徳商法被害者対策委員会委員長の堺次夫先生と
親しくさせていただき、やはり同類の被害者の話を聞いている。

抑えられない怒りがこみあげ、実例を社会に開示・啓蒙しなければならないと痛切に思う。

巣鴨信金と同じ豊島区のあさ出版から 『巣鴨信金の死闘、振り込め詐欺対策』
なる本を出版して警鐘を鳴らしたいものだ。

今でも簡単に1千万円単位で、大切な老後資金が奪われているのである。

これじゃ、私が長期投資による年金形成を謳っても、意味がないではないか。

悔しすぎる! 絶対に許さん!

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