ランクアップさん

法政大学大学院、坂本光司教授と研究生、ゼミ生が執筆した、ちくま新書刊、「日本でいちばん社員のやる気が上がる会社、家族も喜ぶ福利厚生100」。

38Pと82Pに紹介した、東京、銀座の「ランクアップ」さん。

男性も女性も社名では分からないだろう。

「マナラ化粧品」でも男性は?だが、女性の知名度は高いだろう。

男女とも、同社を一つの理想として目標としていただきたい点は、女性、障がい者、高齢者の能力を充分に引き出すには通常の社員数より1.2倍の社員を採用するように意識的に会社を経営して欲しいことだ。

同社は、注文や配送、入金等を徐々に外部委託をしてきているので、1.4~1.5倍の社員数なので、時間と精神的に余裕があり良いアイデアが生まれ良い経営ができる。
また、仕入れ先等もパートナーとして位置づけし、改良・改善が必要な場合は、1年前から要望をして対応できなければ他社へ替えることも考えている。
予告せず、いきなり他社へ切り替える会社が多いが、断られた方は精神的にも経営的にも苦境を迎えるケースは日常茶飯事であろう。

社員43名で70億円、利益率も高い同社だが、岩崎裕美子社長や日高由紀子取締役が前職で、そしてランクアップ設立後の数年間のきつい体験をしてきているのでことが生きている。
前職や設立後数年間は、売上(業績)主義の経営と言って良いだろう。売上は上がっても満足感がなく、女性の肌や健康を害した。

社員を大切にして、家族を大切にして、仕入れ先を大切にして、もちろんお客様も大切にして、、、。
坂本教授が提唱してきている5人の幸せ、本書の238Pにある「業績向上の手段ではなく社員とその家族の幸せのため」、正(まさ)しくここにある。

しかし、先週の9日の土曜日の坂本ゼミで教授が指摘したように、この経営はまだまだ、非常識の経営なのだ。

筆者は、売上(業績)至上主義経営を自分の価値観とする方が30%いると思う。
少しでも安くする方へ簡単に替えたり、経営が苦しくなると女性を主に簡単にリストラ等を平気で行う、、。売上も仕入れも価格競争が主、、。

妥当・正当な価格で仕入れたり、、経営が苦しい場合は、社長の給与を減額し社員を大切にする。
この「人の幸せ軸の価値観」は10%程だろうか。徐々に広がりを持ち30%になると思う。

前者は前者のグループ同士の取引となり価格競争の戦いになり、激しさを増すと思う。

後者は後者のグループ同志の妥当な価格での取引となると思う。

どちらが良い悪いの問題ではない。価値観の問題なので非難しないことだ。

82Pのほぼ全社員が定時前に退社は色々な工夫をした結果だ。

38Pの「病児のためのベビーシッターを会社で契約」し、社員が1回300円の負担で「子供が熱が出た」対応が気がねなく利用できるは女性社員としては有り難い。他社にはないだろう。

同社は、雑誌、新聞、ネット、テレビ等で頻繁に取り上げられている。岩崎社長や役員にはないと思うが、取材する側はいいことやおだてることしか言わないだろう。
「巧言令色鮮なし仁」や日経の「私の経歴書」に取り上げられると業績が悪化するという奢りを社員が持たないことは必要だと思う。
「多くは素晴らしいが、岩崎社長、この点は改善した方が良いと思います」という取材者が本物だろう。

岩崎社長や日高取締役があじわった苦労・苦痛は、岩崎裕美子書の「ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社」に紹介している。
アマゾンに19件のレビュー(書評)があるが、多くは本質を突いている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です