8月26日(金)、27日(土)28(日)駒澤大学の深沢キャンパスで開催する「人を大切にする経営学会」のご案内

8月26日(金、3社の企業視察会)、27日(土)28(日)駒澤大学の深沢キャンパスで開催する「人を大切にする経営学会」27日16時30分から1時間講演される楼会長(日本では会長にあたるので会長としました)について紹介します。

60分で講演される楼会長の背景を知ってから聞いていただけば有意義になると思います。長文をお許しください。

札幌駅からJRで24分、新千歳空港駅から12分の恵庭駅からから車で15分走ると広い牧場のような素敵な建物と自然がある。
「えこりん村」だ。北海道に行かれた場合、時間をとって足を運んでいただければと思う。
冬はお休みと思ったら雪の中も札幌市、恵庭市の家族連れやカップルで賑わうらしい。

「人を大切にする経営学会」の会長でもある法政大学大学院 坂本光司教授と数名のゼミ生での北海道の視察後。札幌に1泊し、土砂降りの中を一人で「えこりん村」に向かった。

確かめたいことがあったからだ。中国で実際に見た社員とその家族を大切にする経営を展開している中国の経営者が何度か、来ているからだ。
「えこりん村」と恵庭駅を往復するマイクロバスに乗った。

土砂降りもあり貸切となった。運転手さんに話しかけた。「この後、「とまとの森」を見て、すぐ空港に向かい、15時20分から始まる坂本ゼミに間に合う必要がある」と話した。
運転手(定年がなく働きたいまで働ける)さんが、「分かりました。恵庭駅まで送ります」と言われた。タクシーを手配していたので、善意を断らざるを得なかった。

独り占めした運転手さんから、トップは社員、スタッフから人望があり、その家族まで尊敬されていると感じた。

「とまとの森」の開園まで30分待ち、「花の牧場」には、老若男女限らず、笑顔で楽しく仕事をしている。話しかけて来ないが質問をすると心を込めて説明してくれる。
小学生未満の姉妹があちらこちらを楽しく走り回っている。社員のお子さんですかと聞くとお客様のお子さんとのこと。当日はバラ祭りの初日で地元の人が50名以上、別の建物で講演会が開催され土砂降りの中だが地元の方がマイカーで駆けつけた親御さんのお子さんのようだ。親子で離れていても安心する雰囲気だ。

何台かの車椅子が用意され、授乳室も設置されている。これだけで人に優しい会社の証だ。

えこりん村に何度か訪れた中国の経営者がいる。8月27日(土)の学会の大会で16時30分から1時間、事例発表をされる「双童ストロー」の楼会長だ。水耕栽培の野菜への関心だけでなく、「人に優しい経営」を学びに来ていると思った。

同社の記念誌にはえこりん村の写真がある。
3月末に中国の楼会長の会社を訪問した際に全員にいただいた記念誌。
帰国してから日本のどの会社を訪問したのか関心を持った。

神戸市の桑原さんにも何度か訪れているが故人となり会社もなくなった。
もう一社が札幌近くと分かった。札幌市のFacebookの友達に写真を送ったところ、アテンダント退職後、観光ガイドをされている方から、「一本の苗が、まるで木の様に育ち1万個以上のとまとがなるんですよ。水耕栽培です。えこりん村にビックリドンキーが有り、お客様が使った箸を炭にして排水されるまえに炭に悪いものを吸着させたり、沢山のエコを実践しています。北海道では、エコは特に珍しくは無いですが中国人は感心したんでしょうね。」と全国に展開するびっくりドンキーのCEOでもあり、人に優しい経営も学び来ていたと確信した。

3月末に中国の楼会長の会社を訪れた。
双童を設立する前に20の職業を転々として奥様と二人で小さな部屋で会社を興している。
中国は広大だ。

坂本ゼミ生は70名いるが、坂本先生の人柄もあり、ゼミ生と同様に年に3回の合宿や中国視察、個別視察にゼミ生と共に参加される坂本ファミリーがいる。地元で学会の支援に尽力されている方々で感謝をしたい。

中国視察に同行された方に岡山市の壱岐敬さんが投稿されている。壱岐さんは一流銀行の出身でメチャクチャ苦しい経験をされて今日の素晴らしい会社を創られている。言葉はきついが心は優しい。
壱岐さんの投稿だ。

「双童吸管」視察
福田市場から車で約10分の場所にある「双童吸管(ソートンストロー)」という会社を訪問しました。この会社は坂本先生が見つけた会社ではなく、坂本ゼミの留学生が、ぜひ先生をお連れしたいとご案内した会社です。この会社には、先生をはじめ参加者一同大変驚かされました。なぜなら、この会社は「人を大切にする経営」を実践し、堅実に成長していたからです。

創業者の楼董事長は1994年にアパートの一室で創業し、以来ストロー一筋で経営を行ってきました。創業以来、大量生産で安価なモノづくりを志向し、利益重視の価格競争型の経営を行っていたそうです。

しかし、2003年に楼董事長は日本人経営者に出会い、「三方よし」の精神を学び、そこから経営方針を大転換したそうです。「三方よし」とは、自社の利益だけを考えるのではなく、売り手、買い手、世間すべてがwin-winとなる経営を目指す考え方です。
そのために、大手からの受注は一切やめて、高級ホテルやレストランなどに少量だが高品質なものだけを作ると決意されました。

製造から研究開発型の会社に生まれ変わり、今では世界のストローに関する特許を57%ももっているそうです。中には、カップルで使えるラブラブのストローや、幼児が楽に薬が飲めるように工夫されたストローなど変わったものもあります。

その結果、2003年当時260社だった顧客数が、今では11600社に膨れ上がっています。

社員数は2003年当時680名が390名と減少していますが、売上高は0.5億元から1.7億元に、一人当たりの生産性はなんと@6.5万元/人から@53万元/人にまで増えています。

さらに、本社ビルには希望する全社員が住める社宅をつくり、家賃、夜勤含めた1日4回の食事は無料、近くには社員の家族や子供が遊べる公園もあります。

中国ではどれだけ福利厚生がよくても、旧正月明けには2割の社員が帰ってこなくなるそうですが、今は、離職率はゼロに近いそうです。
そして、日本とは違い海外では水道水は飲めないものですが、水道水が飲めるように浄化装置にお金をかけ整備したり、公害を出したりしないように工夫もされています。

これらに一生懸命取り組むことでエネルギー効率がよくなり、結果的に製造コストを下げることに繋がったそうです。

楼董事長は中学も卒業しておらず、独学で勉強をし、今では大学の教授もやっていらっしゃいます。現場社員のほとんども高校に行っていない人たちが多いため、週に2回勉強会をしているそうです。現在社長を務めていらっしゃる方も、勤めてから大学に通い経営をされているそうです。
大学や性別に関係なく、「優しい最高の心と最高の設備が最高のストローを作る」と楼董事長はおっしゃっていました。そして、世界最大のストローではなく、世界最高のストロー会社を目指されています。

このような会社が海外にもそして中国にもあることに大変驚きました。
楼董事長は学校の教科書にも載っている方のようです。

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●参加受付中です●
人を大切にする経営学会第3回総会・全国大会開催のご案内
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人を大切にする経営学会第3回総会・全国大会開催についてご案内いたします。

■開催概要■

日時 2016年8月26日(金) 企業見学会
      8月27日(土)13:00~19:10
 8月28日(日) 9:30~13:00
場所 駒澤大学 深沢キャンパス
   〒158-0081 東京都世田谷区深沢6-8-18 

テーマ

人を大切にする経営が日本を創生する

内容
8月26日(金)企業見学会 
       ・Factory藍(旧藍工房)/アンシェーヌ藍
       ・サトーホールディングス株式会社
       ・株式会社武蔵境自動車教習所

8月27日(土)年次総会・開会式・特別記念講演
       人を大切にする経営実践企業事例発表・懇親会

8月28日(日)分科会研究発表・総括
       閉会式

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【企業見学会:サトーホールディングス株式会社】

東証第一部上場企業でありながら、人を大切にする経営を重視しています。
バブル崩壊やリーマンショックの際も、一人もリストラせず確実に成長しています。
公益財団法人佐藤陽国際奨学財団は、ASIAの学生に毎年2億4千万円の奨学金の
援助を行なっているほか、社会貢献への取り組みにも熱心です。
経済的にも社会的にも高い経営活動を実現できているのは、
創業者からの精神であるサトーのこころを社員に徹底できているためです。
127字以内の三行提報による社員からの提案が毎日、松山社長に上がり、
その重要な回答を50提案~100提案、赤ペンを入れて返すなど、
日々の改革・改善により進化している企業です。

第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞にて経済産業大臣賞受賞

サトーホールディングス株式会社:http://www.sato.co.jp/

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【特別記念講演 】
 日時:8月27日(土)13:50~15:20
 講師:株式会社帝国ホテル
    代表取締役会長 小林 哲也(こばやし てつや)氏
 講演テーマ:帝国ホテルの歴史とおもてなしの心

 1945年生まれ。1969年慶應義塾大学法学部卒業後、株式会社帝国ホテル入社。
 セールス部長、宿泊部長、営業企画室長、取締役総合企画室長、
 帝国ホテル東京総支配人等を経て、
 2004年、代表取締役社長。2013年より代表取締役会長。

 株式会社帝国ホテル
 1890年(明治23年)に日本の迎賓館として、欧米列強に負けない本格的な
 西洋式ホテルで最高のおもてなしを提供するという志のもと、日比谷の地に開業。
 以来、同じ名称、同じ場所、同じ業態で変わらぬ営みを続け、日本の近代史における
 さまざまなイベントの舞台を提供。東日本大震災の際には、帰宅難民2000人の人々の
 ためにロビーや宴会場を開放したばかりか、毛布やペットボトルの水、保存食、
 温かいスープなどを無料で提供。

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定員は300名で、参加申込み締切は、8月23日(火)です。
ウェブサイトのお申込フォームもしくはFAXからお申込みいただけます。
https://www.form-answer.com/applications/MEA3X

詳細につきましては添付のプログラムをご覧ください。

企業見学会には定員がございます。
皆さまからのお早目のお申込みをお待ちいたしております。

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