中庭に従業員の銅像がある会社

 私の机の右端には、これから読む予定の本や定期購入している雑誌が山積みになっている。この休みの時期に、ようやく『日経トップリーダー』の8月号を読み始めた。
8月号の特集は、「欧州流 身の丈経営」である。紙面10数ページを割いて、ドイツの家電製造のミーレ、 イタリアの万年筆製造のアウロラ、宝飾品製造のレカルロ、フランスのシャンパン製造のゴテロ、銀食器製造のオーブリー・カドレの4社の記事が取り上げられている。ミーレは売上4000億円弱の大企業であるが、他はどれも老舗の中小企業である。
 その中の1社、アウロラの記事内容をちょっとご紹介したい。創業は1919年、従業員数60名の中小企業であるにも関わらず、売上の半分強は海外50カ国以上に輸出している。
この2ページの記事で興味深い内容が2つあった。

 1つは、感謝の手紙が置かれているコーナーがあることである。『「社内で一番大事な場所」とアウロラ社員が呼ぶ一角には、VIPユーザーがアウロラへの感謝やペンの感想を寄せた手紙がびっしり並んでいる』(32ページ)

 もう一点は、社員を大切にしていると思われる以下の記述である。
「最も年配の従業員は勤続53年。働きながら若手社員に伝える役目を担っている。アウロラにとって、長年務めてくれる従業員はまさに宝のような存在だ。アウロラ本社の中庭には、1940年代から80年代まで40年以上働いてアウロラに尽くした従業員の像が立てられている」(32ページ) 

90年代以降は像を立てていないのかもしれないが、像を立ててもらった社員はどんな気持ちであっただろう。海外にも社員を大切にする企業が存在する。イタリアは中小規模のファミリービジネスが多く、とんがった技術力で世界の市場を相手に、事業の持続性を念頭に長期的視野にたった経営をしている企業が多いと聞く。
いつか海外の「いい会社」も訪問してみたいと思う。

研究生 今井兼人

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