先週金曜日の「人を大切にする経営学会」のメルマガの巻頭言です。

先週金曜日の「人を大切にする経営学会」のメルマガの巻頭言です。
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社員を守れば、社員は会社を守ってくれる
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             人を大切にする経営学会 事務局支援 坂本 洋介
                    株式会社アタックス コンサルタント

8月27日、28日の2日間にわたり、東京にある駒澤大学で、人を大切にする経営学会の第3回全国大会が開催された。

その学会開催前日には、人を大切にする経営を進める3社の企業への企業視察訪問が行われた。私も東京都武蔵野市に本社を構える、自動車教習業務を行う株式会社武蔵境教習所を訪問した。

当社は、東京指定自動車教習所協会調べて、現在まで、東京のJR中央線・西武新宿線沿線で、年間利用者数が18年連続でNo.1になるなど、利用者から高い評価を得ている。
ちなみに、当社の近隣には3校の自動車教習所があるが、3校の利用者を足しても、当社の利用者が上回っている状況が続いているという。

一般的に見れば、自動車教習所業界は、18歳人口の激減と、若者の車離れの拡大で利用者が激減し、さらには今後の自動運転車の出現により、その存在すら危ぶまれる構造的不況業種といわれる業界である。

そんな業界に属していながら、当社の顧客の支持率は極めて高く、業界の全国入学者ランキングは過去10年以上、常にベスト3に入っている。
より驚かされるのは、当社には毎年年間入学者が7,000人程いるそうだが、その60%が当社の卒業生からの口コミによる紹介客となっていることだ。

では、当社が初めから顧客満足の高い、全国区の魅力的な自動車教習所であったかというと、正直正反対であった。
そればかりか、創業期ばかりか、先代の社長で現会長の高橋勇氏が社長になっての数年間は、労働争議に明け暮れた労務倒産をしてもおかしくない程のひどい会社だった。

こうした中、先代社長は誰よりも一生懸命仕事に取り組んできたほか、経営のガラス張り化をはじめ、社員の側に立っての経営を実践し続け、ついには、あれほど労働争議に明け暮れていた全社員の信頼を勝ち取った。

こうした経営姿勢は、現社長の高橋明希氏にも見事に引き継がれ、そのレベルは一層進化発展しているといえる。

当社が評価を受けている経営上の特長は多々あるが、なんといっても「社員良し、顧客良し、地域良し」の三方良しの経営を貫いている点が大きい。

その経営をするのは、高橋氏が自動車教習所は教育業ではなくサービス産業であるべきと考えているためだ。その思いで、教習所は単に免許を取らせる場所ではなく、トータル・カーライフ・サポートをすることが使命と、現在では、教習所のくるま屋さんとして新車・中古車販売業務、レンタカー業務、卒業生への無料車両貸出サービス、企業向けの安全運転講習会、高齢者向け講習会など、様々な事業を行う。

また教習所内では、「サカイパラダイス」という教習生限定サービスや無料託児室の設置、そのほか英語教室や手話教室と、お客様がより快適に楽しく教習所に通うための様々な取り組みも用意している。

さらに地域社会に対する貢献も見事で、ほぼ毎月、地域住民を対象にしたイベントが開催されている。ちなみに夏休みに教習所内で開催されるサマーフェスティバルは、今年で27回を数え、入場者数は毎回1万人をはるか超すほどの盛況ぶりで、地域住民の楽しみの1つになっている。

ともあれ、こうしたことが自然にできているのも、社員の採用と育成に多くの時間とコストを投下してきた結果、人柄の良い、感性高い社員が多数育ったからといえる。
当社には、「出る釘は伸ばす」という人事理念がある。社員一人ひとりの個性を伸ばして、仕事を任せ、仕事を任された社員が喜びを感じ、アイデアを出し合ってお客様へのサービスを形にしていく好循環が当社内に生まれている。

また当社は10年以上も前から、希望社員は別にして全員正社員化をしている。一部の正社員と過半数の契約社員で効率よく教習を終わらせ、業務を回転させていく手法が一般的の業界の中では極めて異例である。

高橋氏は「社員を守れば、社員は会社を守ってくれる」と言う。さらに続けて、「そうすることで、社員はこの会社で働けることが最大の社員満足となり、その思いを、お客様・地域社会に自然と向けるようになります。当然の結果として、お客様・地域社会からの評価が高まる」と熱く話してくれた。

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第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の募集のご案内
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現在、第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の応募を受付けいたしております。
応募書類のダウンロードおよびエントリーは下記URLよりお願いいたします。

http://goo.gl/fP9TCR

第7回でも第6回までと同様に「正しいことを、正しく行っている企業」を表彰いたします。

人を大切にする経営を実践する企業を全国から発掘して、取材し、各種メディア媒体を使って幅広く紹介していくことは、
人を大切にする経営の実践企業を増やすことの一助になります。会員の皆様からの、積極的なご応募やご推薦をお待ちいたしております。

なお、「理念と経営」2016年10月号(株式会社コスモ教育出版発行)では、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で過去に受賞した企業二社第5回受賞企業である株式会社マルト(代表取締役社長 安島浩氏と、坂本会長の対談)、第6回受賞企業である株式会社Dreams(企業事例研究)が掲載されております。

表彰式は来年3月21日(火)に開催予定でございます。会場は、第6回と同様、法政大学市ヶ谷キャンパス・さったホールでございます。あらかじめご予定をいただけますと幸いです。

大賞の応募基準、審査基準等も掲載し色々な企業を紹介した、藤井正隆著「いい会社のつくり方」(WEVE出版)が重刷(2刷)になりました。

大変、参考になります。

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