「さらば価格競争」15日の発売前に

私は愛知県の長久手市に住んでいる。
昭和52年にTKCに就職し以来、名古屋市に住み、平成元年前後に松本市で2年半勤務したが、また、名古屋市に戻り隣の長久手市に移り住んでいる。

就職以来、トヨタは第6次程度までの下請けがあり、下請け会社まで前月の決算書は翌月10日にはトヨタに報告していたというより報告しないと下請けから外されるという話があった。

一方、毎年、数回の下請けへの単価引き下げの要求があり、下請けは頭が痛いという話はよく聞いた。
一昨年からだろうか、豊田章男社長が伊那食品工業の塚越会長を師匠にしアドバイスを頂いているとの話があり、一時、下請けへの値下げを見送ったという話があった。
Facebookにそのことを投稿すると、依然として値下げ要求をしていると何人かの方からコメントをいただいた。
結局、一時的だったようだ。

高度成長期まではみんな給与が上がったから良かったかもしれない。
平成バブル崩壊、リーマンショックと減速経済が続き、3.11で日本人の価値観も大きく変わった。

15日に商業界から発刊する「さらば価格競争」の「はじめに」で、法政大学大学院、坂本光司教授は次のように執筆している。

かつて、ある下請け的な立場にある中小企業の経営者が、「今年はなんとか受注に成功できたが、来年はライバル企業がもっと低単価で見積もりをすると思う。だから当社はそれ以下で見積もりをしないと受注できなくなってしまう・・・・・・」
と言っていました。

今はもっと拍車がかかっているのだろうか。

「さらば価格競争」の最後の218Pから219Pには、静岡県浜松市の「沢根スプリング」の沢根社長が著名な大企業からの値下げ要求を平然と断ったという話が掲載されている。
どうしてか、好・不況のたびに受注量が大きく変動し、、。を懸命に耐えて努力の積み重ねがあったことが書かれているので参考にして欲しい。
ちなみに「沢根スプリング」は非価格経営に取り組む21社の実践には掲載されていない。

人生って面白い。
あす、沢根社長に私の修士論文「東海4県下の日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞企業の社長は、会計事務所に何を求めるか」でインタビューをさせていただく。
昨日、掲載されていることをお知らせした。予約注文をされるとのこと。

沢根社長、福井県の奥村繁子さんの古民家「山月荘」にオートバイのツーリング仲間と宿泊し、翌日は永平寺等を楽しんだようだ。

連休中、親会社から値段を叩かれ、もやもやしている社長も多いだろう。

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