高収益は「ほめまくり」風土から

11月3日、人的資源管理論を受講しました。小林製薬株式会社の大阪本社から、業務改革センターの部長さんがお見えになり、直接、お話しをお聞きする機会がありました。以下、情報共有します。

小林製薬は、1888年創業で、現在99期目になります。主な事業内容は、ブルーレットや熱さまシートなど医薬品、医薬部外品の製造販売業です。売上高は1283億円、営業利益率は10%を超え、当期純利益は124億円。18期連続増益を継続中です。

堅調な経営を続ける当社の特徴をビジネスモデルの側面からご紹介します。当社のビジネスモデルは、「小さな池で大きな魚を釣る」です。その心は、みんなが釣りに来る大きな池は、競争が激しい。誰も見つけていない新しい池(市場)を見つける。そして、誰よりも早く、小さくても良いから一人で釣る。さらに、その池を掘り続けて、大きな魚が住めるようにする。すなわち、ニッチ市場の創造です。

実際、かつて子供が熱を出した時に使われていたのは、解熱剤と氷のう、ぬれタオルでした。わが子の熱を下げようと、タオルを絞って取り替え、夜も寝ずに看病していたお母さんたちに大歓迎された製品が、熱さまシートです。1994年に売り出されたこの製品は、ゼロだった市場を、現在、50億円市場にまで創造〜発展させています。

熱さまシートの市場シェアはダントツの54%で、当然のことながら、利益率が高く同社の稼ぎ頭となっています。同社では、トップシェアの市場が、洗眼薬65%、傷あと改善薬95%、女性保険薬57%、芳香消臭剤40%、水洗トイレ芳香洗浄剤72%と「小さな池の大きな魚」戦略の奏功が、高収益の源になっています。

更に同社では、一年以内の売上高に対するその年に発表した新製品の売上高の割合を、単年度新製品寄与率と呼び、その目標を10%としています。単年度新製品寄与率のここ数年の実績は、8%前後ですが、毎年40~60品目を新製品としてリリースしています。製品開発において、提案される製品数は市場で陽の目を見る数百倍はあり、同社のスピード感や俊敏さが感じ取れます。

最後に、このような卓越したビジネスモデルを成功させている組織風土について、一つだけご紹介します。それは、「ほめるのに金はいらない。だから、ほめまくろう」という信賞必罰ならぬ「信賞必誉(しんしょうひつよ)」の組織風土の醸成です。この組織風土から年間提案約4万件、表彰件数約3千件が生み出されています。

今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

春木清隆

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

「高収益は「ほめまくり」風土から」への1件のフィードバック