小籠包(しょうろんぽう)が美味しい「鼎泰豐(ディンタイフォン)」
「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の応募が締め切られた。
自薦、他薦、ご応募をいただきありがとうございました。
5つの応募条件で厳しいのは、「障がい者雇用」だ。
視察して大賞かと思って聞くと障がい者雇用で該当外になる。
しかも5年以上。
でも受賞企業はクリアされている。
■応募資格
過去5年以上にわたって、以下の5つの条件に全て該当していること
1. 人員整理を目的とした解雇や退職勧奨をしていないこと(東日本大震災等の自然災害の場合を除く)
2. 外注企業・協力企業等、仕入先企業へのコストダウンを強制していないこと
3. 障がい者雇用率は法定雇用率以上であること(常勤雇用50人以下の企業で障がい者を雇用していない場合は、障がい者就労施設等からの物品やサービス購入等、雇用に準ずる取り組みがあること)
4. 黒字経営(経常利益)であること(一過性の赤字を除く)
5. 重大な労働災害がないこと(東日本大震災等の自然災害の場合を除く)
応募して、次の基準で一番厳しいのは、社員一人当たりの月の残業時間が10時間以内か。
優しい審査委員長と思われる法政大学大学院 坂本光司教授を含め審査は厳しい。
2年半、坂本ゼミに所属して百数十社しか視察していなが、これをクリアするのは、従業員・社員数をその業種で必要な従業員数が無理をせずに、1.2~1.3倍にすることだと思う。
3日前の静岡県中小企業経営革新フォーラム21で坂本教授は、台湾に本店を置き今年の年末には世界で139店舗になる予定の「鼎泰豐(ディンタイフォン)」のことを言っていた。
タイミング良く「商業界」の新年号が届き、坂本教授の連載が63回目になる「世界に自慢したい会社」に掲載されている。
小籠包(しょうろんぽう)が美味しい「鼎泰豐(ディンタイフォン)」はHPを見ると、東京が主だが、仙台、横浜、京都、大阪、博多、熊本にもあり、14か国に125店舗、年末までには、139店舗になると言う。
我が名古屋店も名駅にある。昼食時にお客様が並んでいたので通り過ごした記憶がある(笑い)。
従業員700人のうち90%は正社員、残る10%は本人の希望による非正規社員で家族のために仕事を優先にできない人だと言う。
給料は業界平均の1.4~1.5倍、時間外労働は1か月に30分程度だという。
最大の要因は、平均的な従業員数の1.3~1.5倍を配している。人件費はかさむが、おかげで従業員数は無理をせずに仕事ができ、誰もが笑顔でお客様にサービスを提供できる。
教授、人気の秘密は手作りのおいしさとサービスの良さにあるが、それを可能にしていたのは利益追求より従業員第一主義を貫く経営理念にあったとしている。
経営理念の中に「従業員とその家族の幸せ」があるという。
従業員(社員、スタッフ、アルバイト)を通常よりも1.2~1.3倍は女性従業員が多い会社がある。
たとえば愛知県一宮市の「たんぽぽ介護センター」さんが、1.2~1.3倍だ。
高齢化して、親の介護が必要な場合が増えている。
昔だったら同居するおじいちゃん、おばあちゃんに子供の世話を任せることができたが、核家族化して子供の世話ができず、二人目の子供をあきらめることも多いという。
今までは、女性が子供の世話や親の介護をしてきたが、今後は夫婦でやっていくことを考えていかなくてはならないと思う。
在宅勤務、テレワークも業務によって有効だ。
1.2~1.3倍の従業員数だと休み易い。残業はないか少なく済む。
特に、お客様と直接、接触する、飲食店、小売店、レストラン、ディサービス等を考えると
残業続きで疲れが顔に出たり接客態度に出てしまう。
残業がないと、全力でお客様に生き生きした良いサービスが提供できる。残業が多いと離職率が高くなる。最悪は自殺に繋がる。
貴店のお客様の紹介につながったり、非価格のもの。サービスが提供できる。
自宅から徒歩1分のデニーズでは5年前に成城石井を立て直した大久保社長が就任してから、挨拶の徹底から始めて徐々に価格が高くなっているが、美味しさも増している。
時間外勤務については分からないが、気持ちの良い対応は、お客様がリピーターとなり新しいお客様を運んできてくれる。
「日本でいちばん大切にしたい会社」を目指したり、経営の参考にしたい場合は、「いい会社のつくり方ー人と社会を大切にする経営10の方法ー」(藤井正隆著、坂本光司監修)をお薦めする。
ちなみに、「鼎泰豐(ディンタイフォン)」は「ディン」と入力すると、私のPCのネットで「鼎泰豐」と出てくる。
福島県の会津東山温泉の「向瀧(むかいたき)」も最初から読める人はいないだろう。
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