札幌市の「日新堂印刷」さん

1年前

私もバナナペーバー&点字名刺を発注している札幌市の「日新堂印刷」さん。
5日火曜日に、NRI(野村総合研究所)のJBPRESSに同じ札幌市の私も使っている「富士メガネ」さんと共に取り上げられた。
3回に渡り紹介する。
この中で、2011年12月のNRIの調査では、年代にかかわらず、消費者の約半数が「社会のために役に立ちたい」が「行動できていない」と回答しており、この意識を満足させる行動がエシカル消費と言えるだろう。
4年前で、半分から70%程度にはなっていると思う。
マズローの欲求5段階の5段目は、「自己実現欲求」だが、2つある。一つは、とにかく儲けて金持ちになりたい。社員は儲ける道具だとする考え。
2つ目はそうではなくて、世のため人のために自分はどうでも良い。他人の喜んでいただくのが私の自己実現だという考え。
これは、当初からマズローは、欲求6段階に「自己超越欲求」を用意していた。

以下は、NRI(野村総合研究所)のJBPRESSの記事だ。
世界に「善の循環」を広げる日本企業

「感動経営」への道「エコ名刺」と「メガネ」が世界を救う

アフリカ ザンビアバナナペーパープロジェクト」を進める丸吉日新堂印刷の阿部晋也社長。現地の学校にて。(写真提供:丸吉日新堂印刷)

前回(スマホ時代だからこそ誠実な経営に舵を切れ! http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45374)は、企業経営がガラス張りになる「透明化社会」において、社員が成長し、顧客に選ばれ続ける企業になるためには、確固とした経営哲学が必要だ、という話をした。

その経営哲学が目指すもの、目指す方向は多様であって良く、それが各「感動企業」「感動経営」を特徴づけるものとなる。

今回は、その目指す方向が、社会への貢献と軌道を一にしている会社2社をご紹介しよう。

「エシカル消費」の拡大
エシカル消費という言葉を耳にされた方は多いだろう。「エシカル」(ethical)は直訳すれば「倫理的・道徳的」という意味であり、環境や社会に配慮した製品やサービスを選んで消費することだ。

「エコマーク」は昔から有名だが、最近では「カーボンオフセット」「オーガニック」「フェアトレード」など多様な概念が登場している。

いずれも消費者が、製品やサービスの値段は少々高くても、環境や社会に配慮したものを選択することによって、間接的に環境や社会に貢献することになる。

NRI(野村総合研究所)では、リーマン・ショックおよび東日本大震災以降、日本人の価値観にパラダイムシフトが起きており、社会に役立つことを目指して生きる傾向、社会貢献意識の高まりが、消費分野にも波及していると分析している。

2011年12月のNRIの調査では、年代にかかわらず、消費者の約半数が「社会のために役に立ちたい」が「行動できていない」と回答しており、この意識を満足させる行動がエシカル消費と言えるだろう。
出所)NRI「日本の将来や政治に関するWebアンケート調査(2011年12月)

ザンビアと日本をつなぐ「バナナペーパー」

はじめにご紹介したいのが、札幌市郊外にある、丸吉日新堂印刷という印刷屋さんだ。

阿部晋也社長を含め6名の小さな会社だが、同社のエコペーパーを使った「エコ名刺」に共感した顧客は全国に延べ5万5000人、名刺注文のリピート率は85%を超え、さらに積み上がっている。
現在、同社のWebサイトからは、20種類のさまざまなエコペーパーを使った名刺を作成できるが、中でも「バナナペーパー」の人気が高い。

これはアフリカのザンビアで、バナナの実の収穫後に切り捨てられていた茎の部分をほぐして乾燥させたものを村人から買い取り、日本に空輸してパルプに加工し、古紙を混ぜて紙にしたものだ。
材料となるバナナの茎。タマネギのように繊維質。(写真提供:丸吉日新堂印刷)

それまでエンフェ村の住民の収入は、1日1ドルにも満たず、やむなく違法伐採や違法狩猟などによって生計を立てていた。
そこで、この「アフリカ ザンビアバナナペーパープロジェクト」では、村人たちに報酬をしっかりと払い、子どもたちは働かせない、労働時間を順守するといったフェアトレードを徹底した。
伐採されたバナナの茎を縦に割り広げる作業は、村の女性たちが担当。生まれて初めて仕事ができると喜ぶ女性も。(写真提供:丸吉日新堂印刷)

その結果、村人たちは働いて得たお金で先生を雇い、英語と算数の授業を受けることができるようになり、子どもたちが学校に通う費用を払えるようになった(冒頭の写真)。また、マラリア防止のためのモスキート・ネットも導入することができた。

このバナナ名刺の価格は、100枚(表カラー、裏黒1色)で4100円。ちまたの印刷屋で作るより確かに高い。しかし、我々がバナナ名刺を使うことで、間接的にではあるが、ザンビアの貧困の解消と環境を保全することができるのだ。

現在、クラウドファンディングにより、紙までの加工を現地で行えるよう、工場を建設する準備が進んでいるという。
続く

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