最も手ごたえのある仕事


「商業界」、笹井編集長の12日のブログより
最も手ごたえのある仕事 
 2017年03月12日(日) 06時00分00秒 
 テーマ:倉本長治と商業界精神
金銭上の損得にばかりこだわるのが商人の本分ではありません。
 商人の本分とは、勤労の喜びがモノを売ったり買ったりするたびにお互いにほのぼのと温かく感じられるような商売をするところにあります。
人々の暮らしに楽しさが添えられ、平和がもたらされ、幸福が感じられるモノやサービスを、専門的な知識や永年の経験で、間違いなく提供するために社会に存在する者が商人――。
 そんな自覚の上に立って、「ああいいものが買えた」と人々に喜んで貰うためにあるのが商店なのです。
 そのような思想と行動はまず何によって生まれるのでしょうか。
 それは、商売の本質が愛と真実の人間生活の根本に一致しているという、商店経営に信念と希望を持つことから始まります。
自分は人々のために正しいことをしている。
 社会大衆が喜ぶようその役に立っている。
 その結果はきっと自分をも幸福にしてくれる。
 その信念に従って経営を押し進めるのが「善」に通じる。
こうした信念と希望の上に立つ商売でなければ、商売に生き甲斐を感じることはないでしょう。
 本当に、成功することもできないでしょう。
 世の中に成功者と言われる人はたくさんいますが、何人が顧みて恥のない働き――生き甲斐を感じてきたでしょうか。
 立派な成功者となるためには、何としても、毎日の商売が顧みて恥ずかしくない商売をしましょう。
 理想を持ちましょう。
これこそ仕事のうち、最も手応えのある立派な事業だと信じ、高い希望を掲げましょう。
 それが人間生活の「善」にも通じ、自他の幸福にもつながるのではないでしょうか。

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