あきらめずに挑戦し続ける

長文です。

1.讀賣新聞は購読していないが、昨日、ランチで寄ったファミレスに讀賣が置いてあった。
愛知県の東海市の「佐藤 仙務」さん。
新聞に紹介されている、隣の常滑市の「松元 拓也」さんと「仙拓」という会社の経営者だ。
同じく新聞に紹介されている、「恩田 聖敬」さん。
三名の前では、




とは、言えない。

元気でも、交通事故等で障がい者になってしまう。パラリンピックの選手には多い。

2.朝日新聞の朝刊には「(カイシャの進化)社会と会社、ともに育つ」が掲載されていた。健常者より障がい者の方が優れた能(脳)力が紹介されている。筆者はやはり「安井 孝之」編集委員だ。
以下、ネットから、(大きい写真の新聞と同じ内容です)

スーパーやコンビニで使われる食品トレーが宙を飛ぶ。ラベルが貼られたままだったり、材質が違ったりするトレーがベルトコンベヤーからはじかれていた。

食品トレー最大手エフピコの子会社の茨城県坂東市と八千代町にあるリサイクル工場。ベルトコンベヤーで運ばれるトレーの山から不適格品を見つけ、はじき飛ばす作業ログイン前の続き員の大半は知的障害のある人たちである。

エフピコ創業者の小松安弘会長は「障害者の働き手が加わらなければ強みであるリサイクル事業は成り立たない」と言い切る。
グループ社員は約4300人。障害者雇用率は約15%にのぼる。障害者の法定雇用率2%をはるかに上回る。

1962年創業のエフピコは消費社会の発展とともに育った。スーパーやコンビニが成長すると、食品トレーなしに人々の生活は成り立たなくなった。

一方、石油が原料のトレーの使い捨てには限界が出てくる。ゴミ問題も深刻になった。90年、日本で最初にトレーのリサイクル事業を始めた。

当初、選別ラインには健常者がつき、選別ロボットが設置された。しかし、ロボットは容器に残った小さなラベルを見逃し、増え続けるトレーの種類に性能は追いつかなかった。

エフピコは86年から折り詰め容器などの製造ラインで障害者雇用に取り組んだ。2008年、その長年のノウハウを生かし、リサイクルラインにも本格的に障害者を受け入れた。

知的障害者は、
定められた作業を正確に続けられることがわかってきた。
全体の作業を細かく分けて、
それぞれの障害者の得意な作業にあわせて仕事を振り分ければ、
全体の流れが効率化できる。

エフピコ愛パック茨城工場の堀良男工場長は「3カ月ほど作業を学べば独り立ちできる。健常者やロボットが働いていた頃よりも生産性は上がっている」と言う。

異なる価値観や能力を持った人が力を発揮するには受け入れる会社の工夫が必要だ。健常者に比べて意思疎通が取りにくい障害者の場合は一層、会社側の努力がなくてはならない。

エフピコグループで働く障害者はすべて最低賃金以上を稼ぐ正社員として自活の道を歩んでいる。会社側の工夫で彼らの力が生き、また会社もリサイクル事業の生産性を上げるという価値を手にした。ダイバーシティー(多様性)経営を実現し、障害者雇用という社会課題の解決の道筋も見つけたといえる。

■地域に見いだす、発展の芽
「秋田の冬も2年目。雪道も慣れましたよ」
秋田県の山間部を車で走りながら、ユナイテッドリニューアブルエナジー(平野久貴社長、本社・秋田市)の三好創さんは笑みを浮かべた。冬の間は雪道を走り、県内に散らばる林業者を回る日々だ。

ユナイテッド社は秋田市内で昨年夏に稼働したバイオマス火力発電所(出力2万キロワット)の運営会社。地元で産業廃棄物リサイクル事業を手がけてきた平野社長が旗揚げした。

三好さんは同社に出資した自然エネルギー開発会社、レノバ(本社・東京)からの出向社員。発電所の運営や燃料の木質チップの調達を任せられている。

バイオマス火力発電は、二酸化炭素(CO2)を吸って成長した木からつくった木質チップを燃やすので、結果的にCO2を増やさないクリーンな発電所とされる。問題は燃料の木質チップの安定調達だ。

平野さんが会社設立を決意した後、林業者を回った。秋田杉で有名な秋田の林業も疲弊していた。木材価格はやや回復しているものの、1980年をピークに下落が続いたからだ。救いは「若い後継者がいる林業者が意外にいた」(平野さん)こと。林業者らに未利用材を木質チップにする設備投資を呼びかけた。

少なくても数千万円、大きな施設なら数億円の設備投資になる。林業者は初めは及び腰だった。秋田県庁も巻き込み、平野さんらが説得し、ようやく六つの林業者が新規投資に応じ、発電所の稼働が実現した。

林業を営む中堅、秋田グリーンサービス(秋田市)の佐藤国男社長は「採算は取れている。社員も増やした」と言う。県内大手の堀川林業(仙北市)の堀川義美会長は「荒れていた山がよみがえりつつある。新たな植林も進む」と言う。

バイオマス発電によって山林に放置された未利用材が運び出され、チップとなってお金に変わった。山林がきれいになれば、植林も可能になる。平野社長は「100人ほどの新しい雇用が秋田で生まれた」とみる。山で木を切り出す人、チップ工場や火力発電所で働く人、運送業者とさまざまな雇用が増えた。

三好さんの出向元であるレノバは2月23日に東証マザーズに上場した新興企業だ。レノバの出資がバイオマス発電を生み、地元の雇用増や林業の再生を後押しした。三好さんは「会社も地域社会もウィンウィン(双方に利益がある関係)です」と話す。

会社と社会との新しい関係が生まれつつある。
(編集委員・安井孝之)

■多様な人材活用・「顧客第一」を徹底 紹介した20社に見る未来像

これまで「カイシャの進化」で紹介した20社(朝日新聞のネットから見ることができる)から見えてくる会社の未来像はどのようなものか。

多様な人材を活用し、社内外の知恵をオープンに取り込んだ例が多かった。自前主義から抜け出そうとするトヨタ自動車、女性活躍のカルビー、通信業からの脱皮をはかるNTT、異能が集まるLINE。社内に凝り固まった発想では会社を成長させる新しい価値を見いだせないのだ。

もう一点、目立ったのは顧客志向。米ゼネラル・エレクトリックは顧客ニーズを素早く取り入れ、商品・サービスの開発スピードを上げた。「銀証」の壁を越えようとする三井住友銀行のキーワードも「お客様起点」だった。自分勝手な商品・サービスの提供ではなく、顧客にとって何が必要かを追求する姿勢だ。
こうした進化の実例から分かるのは、広く人材を確保し、社会を構成する消費者に真っすぐ向き合うことの重要性だ。それは結果的に社会課題を解決する会社づくりにつながっていく。

他社に負けない競争力をつけよと提唱していた米国の経営学者、マイケル・ポーター氏も最近、社会的な課題解決こそがビジネスチャンスを生むと言う。大切なのは、社会が求める価値と会社が実現する価値とを同じ方向にむけることだ。

長時間労働問題に苦しむヤマト運輸は社会の価値観の変化に仕事のありようを合わせようともがいている。これまで政府の規制と戦い、消費者の利便性を向上する宅配便制度を作り上げ、次々と新しいサービスを提供してきた。障害者雇用などでも積極的だった。

そんなヤマトも厳しい状況に追い込まれた。ネット通販で荷物が急増、再配達が増え、配達員の労働時間も大幅に増えた。人手不足も深刻だ。社会の変化についていけなくなった。
ヤマトの持ち株会社、ヤマトホールディングスで人事戦略を担当する大谷友樹上席執行役員は「再配達業務や配送料の見直しも探る。消費者の意識の変化を見極めて、これを機にさらに進化するよう努めたい」と話す。社会の変化に歩調をあわせ、いま一度仕事の見直しに取り組むという。

社会の価値観と会社の中の価値観とにズレが生じると、会社は批判を受け、持続的に成長できない。会社の進化には、まずその「ズレ」の修正が必要だ。
◇「カイシャの進化」はこれで終わります。ご意見はkeizai@asahi.comメールするにお寄せください。

3.師匠の法政大学大学院 坂本光司教授。
先日の講演でこんな話をした。
企業経営の目的・使命は、企業にかかわるすべての人々を幸せにすることである。
その最初は「社員とその家族」だ。
教授、「後ろ髪を引かれる思い出いい仕事はできない」と。
自分は元気だけれど、家族や身内が大病だったり、親が認知症、子供が障がい者、、、。
自分がその立場だったら。だから、家族的経営でお互いに支え合う必要がある。

4.大阪市のフレンチレストランの「ル・クロ」ではウエディングもやっている。
健常者のカップルの彼女が両足を失なった。両家や回りからは猛反対の中、ル・クロで挙式した。
二人に子供が出来てル・クロに食事に来た。「子供の足を見てください。元気な足でしょう」。涙、涙、涙。

その「ル・クロ」の1号店へ、明後日行く。来月に11歳になる愛犬シシィの体調が思わしくなかったので延期した、年末の結婚記念日のちょっぴり豪華なディナーを妻と楽しむ。

21日の「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」を受賞された西宮市の「ツマガリ」甲陽園本店で生ケーキを買い、今年初めて宝塚大劇場で「スカーレットピンパネール」の11時と15時公演を感激した後に「ル・クロ」へ向かう。

5.大相撲の千秋楽で、本人も信じられない稀勢の里の逆転優勝は国民に感動を読んだ。
あきらめずに挑戦し続ける。上記の例が物語っている。

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