自閉症の少年の自立描く 米映画、4月公開 

今朝3月28日の中日新聞。

写真の新聞記事をネットで見る。
4月8日から順次公開予定のようだ。
ねばり強く自閉症の方と会話をしていく。
障がい者だけでなく一緒に聴いていく姿勢が雪解けのように普通の人になると私、知野は信じる。

自閉症の少年の自立描く 米映画、4月公開 
2017/3/28 朝刊
映画「ぼくと魔法の言葉たち」の主人公・オーウェン

自閉症の子が、ディズニーアニメを足掛かりに、コミュニケーションの力を伸ばし、自立へ歩んでいく姿を描いた米国のドキュメンタリー映画「ぼくと魔法の言葉たち」(ロジャー・ロス・ウィリアムズ監督)が各国で話題を呼んでいる。
日本でも四月から東京、名古屋などで公開される予定で、支援者たちは「自閉症への理解と共感を高める作品」と期待している。

映画の主人公・オーウェンは、二歳のときに突然、言葉を発しなくなった。
医師から自閉症の診断を受け「一生言葉を話せないかもしれない」と告げられた。
しかし、オーウェンが六歳のとき、彼の意味不明のつぶやきが、大好きなディズニーアニメ「リトル・マーメイド」のせりふであることに父親が気付いた。

父親がアニメに出てくるオウムの声色で語りかけると、オーウェンが返事をし、数年ぶりの会話が実現した。
オーウェンはディズニーアニメの全場面を記憶していた。
家族との会話が増えていくうち、自分の気持ちを伝えたり、相手の思いを察することも少しずつできるようになった。
すべてアニメのキャラクターのせりふや表情から学んだことだ。個別支援教育を受けて入った大学では、ディズニークラブを主宰。卒業後は、障害者用アパートに一人で暮らし、働き、恋する喜び、別れのつらさも経験した。

有名なジャーナリストでもある父親の著書「ディズニー・セラピー 自閉症のわが子が教えてくれたこと」に感動したウィリアムズ監督が二年間かけて撮影し、ディズニーの許可を得て制作した。
今年の米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門賞の候補にもなり、話題を呼んだ。

オーウェンのように、突然言葉を発しなくなる症状は「自閉症の幼児の一部にみられる」と、辻井正次・中京大教授(発達臨床心理学)。
映画の見どころについて「成長するにつれて新しい課題が出てくるが、社会の支援の仕組みがあることで、両親が安心して育てることができるし、オーウェンの前向きさが周りを元気にしている。
アニメの逸話だけでなく、自立に向けた記録として見てほしい」と語る。

映画は四月八日から全国各地で順次公開される。劇場や日程は、「ぼくと魔法の言葉たち」のホームページ(HP)で紹介されている。
世界自閉症啓発デーの二日午前十時からは、名古屋市中区のセンチュリーシネマで特別先行上映がある。
自閉症の子を育てる作家堀田あけみさんらのトークショーも。参加費千五百円。申し込みは市民団体「アスペ・エルデの会」のHP内のセミナー申し込みサイトから。

◆2日に啓発イベント
 同日は、東京タワーや名古屋・テレビ塔などが、自閉症の国際的なシンボルカラーの青にライトアップされるほか、自閉症の社会啓発を図るコンサートなどのイベントが各地である。
 (編集委員・安藤明

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