浜松から世界へ 毎月3億5千万本

静岡新聞社が静岡県の西部地域に配布している「えんまる」という冊子の6月創刊号に掲載された、浜松市に本社のある「テイボー株式会社」の記事からご紹介します。
タイトルは「浜松から世界へ毎月3億5千万本」です。

油性マーカーからラインマーカー、水性カラーペン、筆ペンなど世界中の人々が当たり前に使っているマーキングペン。そのペン先の世界トップシェアを誇る企業が浜松にある。

          
  創業当時の帝国制帽                 帝国制帽工場内の風景

 ペン先なのに「テイボー」という社名も不思議だが、前身は帝国制帽といい、明治29年創業。明治の「浜松重要産物」上位に織物や楽器と並び「帝国制帽株式会社が製造するフェルト帽」と挙げられるほど、浜松の主幹産業だった。


  スターが被った帽子

しかし、戦後、高級紳士帽子の減少していく。そんな中、昭和天皇への帽子献上や東京オリンピックでの帽子採用といったエピソードは、現在でも会社の誇りとなっている。

 転機は、アメリカでマジックインキを見て国産第1号を市場に出した内田洋行の社長によってもたらされた。フェルトの加工技術を活かしたマーキングペン先の開発・製造を勧められ、昭和32年より量産化に乗り出したのである。

誰もが知っている、あの≪?≫はてなマークのマジックインキは、今でも健在だ。


  マークのマジックインキ

 そして、時代のニーズに応えように、フェルトペン先だけでなく、ナイロンやアクリルなどの合繊ペン先、プラスチックペン先と製品の幅を広げていったのである。さらに、マーキングペンの技術を活かして、近年はコスメティックや医療の分野まで拡大。

今や、ペン先関連アイテム数は2400、世界トップ企業となっているのだ。世界50か国、400社以上の取引先に向けて、何と月平均3億5千万本を出荷しているという。 一体、ペン先の技術がどのように文具以外の事業に活かされているのか・・・。

たとえば、コスメ分野では、独自の技術で毛管力のコントロールや材質、アイライナーやアイブロー、ネイルといった「描く」道具を個々の要望に応じて開発することで、依頼主のブランド力を高めることに繋がっている。他にも医療の薬液布具や妊娠検査薬、消臭剤、タッチペン、さらに金属部品加工法など、新たな分野での開発が進んでいるという。


         テイボー本社

 一般の人は知らない黒子的な存在だが、創業から121年間、独自の発展の道を切り拓いてきた物語には、好奇心や研究心があふれている。ものづくりの地から世界に発信するテイボーのペン先・・・。まさに遠州・浜松の逸品、誇りだ。

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