「卒業しても、障がい者のことを忘れないで、(支援して)欲しい」

「卒業しても、障がい者のことを忘れないで、(支援して)欲しい」。
3月に法政大生大学院 坂本 光司教授が坂本教授の元を卒業する、修士論文を提出し卒業した、私を含め9名への贈る言葉だった。
私を含め、数名が来年の3月の教授の退官まで研究生として残る。

退官までに教授が行きたい会社は北海道の真ん中の赤平市にある「北海道光生舎」だ。
ゼミ生の前では言わないが、最後の8月と9月の2回の夏合宿=企業視察は、長野県、東北と北海道の3つの地域の中からゼミ生による投票で8月は長野県、9月は東北となった。
北海道は東北と比べると8月は票数が少なく、9月はほぽ同数なので、根強い北海道ファンがいるので、北海道は希望者のみで実施されることになったが、教授の予定が空いているか。

教授、最近は毎月4~5本ある雑誌等の原稿書きが、苦痛であると珍しく弱音を漏らす。
70歳を支えているのは、鹿児島の3人の障がい者を抱えるお母さんの深夜のメールから始まり、四国のある社長から渡された重度の障がい者の「(両手があったら)私の3つのお願いだ」。

「北海道光生舎」は3年前の8月に10数名の有志で行った。亡くなった創業者の奥様とお会いした。
「片目は義眼、両腕はない」。やってほしい。顔も洗うことができないし、食事もできない、大小もできない。書くことも出来ない。
そんな人にプロポーズをした?。奥様に質問をしたが、照れくさそうにYESだった。そのことは昨年の2月に少人数で行った時に教授が奥様にプレゼントをした「日本でいちばん大切にしたい会社」5に書いてある。

「教員としてここまで支えてくれたのは、亡くなった創業者とその奥様にお礼をしたいのだ」。

今週の16日(金)の13時から高知工科大学で開催される「人を大切にする経営学会 四国支部」のフォーラムに、致知3月号で紹介された「山崎 理恵」さんと生まれながら全盲を含め重複の障がいを持つ、音十愛(おとめ)さんも参加する。

4月末に高知市の「ファーストコラボレーション」さんを取材する機会があり、取材後、「ネッツトヨタ南国」さんは15分ほど(アポイントなし)、「四国管財」の中澤社長(アポイントあり)とお話をした後、宿泊ホテルに山崎理恵さんと音十愛さんが迎えに来てくれ初めて行った大好きな大きな居酒屋で地元の食材を堪能しホテルまで送っていただくまで3時間。

全盲等重度の重複障がいなので、記憶力は抜群と推察した。
5度以上、音十愛さんが私の髪をつかみ、「知野さん?」と確認した。
何度か口に出すことで私の名前を覚えようとしているのだ。

理恵さんに後日の投稿を含めて、こんな可能性があると話し投稿した。
「優しい社長の会社の電話応対の仕事ができる。お客さんの取引や出来事を覚えているので、音十愛さんの電話は安心感があるだろう。
まだ、10歳そこそこ、社会人まで5年以上ある。自宅で独立もできる働く場を創造して欲しい」。

先月中旬に二度目の訪問をした「静岡県浜松市」の「六星」の斯波(しば)理事長がこんな話をしていた。
六星さんには全盲か全盲に近い方が30名ほど笑顔でイキイキと働いている。
斯波理事長、記憶力等も人間が本来凄いものを持っているが、メモ等の手段の発達により凄さを失っているそうだ。

大脳生理学の研究によれば、人間は、生まれてからの記憶をすべて覚えていると言う。
そればかりか生命が誕生してからの記憶もあると言う。

全盲だから働けないと思った厚生省時代の思いこみが全国で働ける場が無いに等しい。
長寿化しているので、高齢になり突然、失盲する方も増えているそうだ。ある日、突然、全盲となり自殺を考えるが自殺ができないと言う。
動転し、舌を噛むこともできないのだろう。
白内障は手術できるが、緑内障は現時点では遅らせる目薬を早期に毎日、点眼するしかない。糖尿病の悪化もある日、突然ではない。

斯波理事長、「健常者も障がい者である」とも言った。

北海道光生舎に行くと亡くなった創業者が口に筆やペンをくわえた写真と見事な書も見ることができる。
最初の職業はなんと新聞記者だ。

健常者の障がい、典型的なものは「できない」、「明日に延ばそうだ」、自分の行ってきたことを忘れて他人、世間等に愚痴をいうことだ。
創業者と奥様、理恵さんと音十愛さんの前では言えないだろう。愚痴を言う方はこうした出会いもないし関係ないだろう。
障がい者本人とそれを支える方にタグつけをさせていただく。
この方々の前でも「できない。明日に延ばそう」は言えない。立派に仕事をしている。

理恵さんと音十愛さん、高知新聞でまた、連載されている。
後日、22から、順次、紹介したい。
16日、理恵さんと音十愛さんと会ったら声をかけて欲しい。
坂本教授、致知の記事を暗記しているようだ。会っていないが会っているようなことを言われている。

講演をされる中澤社長、すでに音十愛さんを表彰している。

16日のフォーラム、一昨日の時点で65名の申し込みをいただいている、まだ、大丈夫だ。
13時開始だが、会場は大学なので12時30分まで授業で使われている。
12時40分以降に来ていただければ幸いだ。

亡くなった創業者、奥様、何度か見合いをしているが、創業者の目だけが輝いていたと言う。
理恵さんと音十愛さんの目、心も輝いている。

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