ここのワインは美味しい。ネット通販もある

ここのワインは美味しい。ネット通販もある。

なかのかおりさんのネット記事と出会った。知らないことがあったので、シェアさせていただく。

3.11東日本大震災で丹精こめてつくっている「しいたけ」が原発の放射線被害で売れなくなったが、障がい者の皆さんは作っていた。
気になっていた。販売されていた。

椎茸スープ カプチーノ仕立て ココファーム・ワイナリー
栃木県足利市の外れにあるココファーム・ワイナリーで販売されているフリーズドライ製法の固形スープの素です。
こころみ学園の園生が丹精込めて栽培した原木しいたけをたっぷりと使用した風味豊かな味わい。
ワイナリーを訪問しただけではなかなか気がつかないかもしれませんが、ワイナリー周辺の薄暗い林の中に整然と並べられた驚くほどたくさんの椎茸の原木。
しっかりと手入れが行きとどいたその様子は、周囲の木々と一体化して、すがすがしい空気感があり、どこか神々しい光景でもあります。
園生の栽培した生椎茸はワイナリーでも販売されていてムチャクチャ美味しいのですが、同じ椎茸を使用してつくられたのがこのスープです。

なかのかおりさんの記事、
「採算や効率より、働く人の人生が大事」障害者と共に歩むワイナリーの精神とは
HuffPost Japan | 執筆者: なかのかおり
投稿日: 2017年06月18日 17時01分 JST 更新: 2017年06月18日 20時07分 JST

栃木県足利市にある「ココ・ファーム・ワイナリー」(関連記事「慈善ではなく、おいしいから」障害者のワイナリー「ココ・ファーム」収穫祭を訪ねて)。

ワイナリーに隣接する障害者施設「こころみ学園」の園生と様々な職種のスタッフが、ブドウを栽培したりワインを造ったり、一緒に働いている。
「能力を生かし、それが仕事になる」というのは、障害の有無にかかわらず大事なことだ。
働く姿を紹介する連載の3回目は、専務取締役の池上知恵子さん(66)に、ワイナリーの成り立ちを聞いた。

■ 産後に農業大の醸造科で勉強・自然に寄り添い淡々と働く
池上知恵子さんの父は、学園を創設した川田昇さん。
もとは知的障害のある教え子と急斜面を切り開き、ブドウ畑を作った。
川田さんは「障害があるからと過保護にして、あてにしないと何もできなくなる」と実感していたという。
草刈りや鳥よけなど、やってもやってもやりきれない仕事ができた。

園生が変わった。
斜面の作業でバランス感覚が鍛えられ、体力がついた。
おなかがすいておいしく食べ、よく眠れるように。さらに栽培したブドウを生かし、仕事を生み出すため、保護者が出資してワイナリーを設立。免許を取って1984年から醸造を始めた。

池上さんは東京の大学を卒業後、出版社に勤めていた。
出産をきっかけに生活を方向転換する。
31歳の時、産後まもなく試験を受け、東京農業大の醸造科に入った。
2年間、醸造の基礎を勉強した。ワインは、バケツとブドウがあればできる。シンプルだけれど、科学・芸術・哲学がみんな関わっている。そんなワインに興味を感じた。

足利に戻り、ワイナリーを支えてきた。
「よく福祉と農業の連携と言われますが、専門家とか障害者とか区別するのでなく、普通の人間として普通の仕事をしている。
農作物は畑でしかできないし、ワインを造るのも微生物です。
園生はよくわかっているのではないでしょうか。自然に寄り添い、淡々と仕事できる人が向いています」

■ 朝晩、ビンを回して澱を集める・才能を生かし丁寧な作業
池上さんを訪ねた日、急斜面を切り開いたブドウ畑の頂上から、ファーム内を見せてもらった。
その後、ワイン造りに使う建物に案内された。
「カバネル」と呼ばれる建物は、高齢者が増えた園生の多目的スペースとして、2012年に完成した。
1階でスパークリングワインを造っている。原酒に酵母とその栄養素を加えてビン詰め。王冠で仮に栓をして低温で長い時間、寝かせる。ビン内の二次発酵が進み、細かい泡が作られる。

そしてビン口に澱を集める「ルミアージュ」が、知的障害のある園生の大事な仕事だ。
単純だけれど丁寧さが必要。栓をしたビンを、穴のあいた台に逆さに差し込むと、口のところに澱がたまる。
ビンを朝晩、45度ずつ回す。1か月から100日の間、毎日だ。

内側の細かい澱が集まってきたら、ビンの口のあたりを凍らせて王冠を抜くと内側のガス圧で澱の部分が飛び出す。
その後、澱を抜いた分のワインを足し、調整して味が決まる。コルク栓をしたら、その上にかけるキャップシールかけやラベル貼りも園生たちの手作業で進む。

ルミアージュは、フランスやスペイン、カリフォルニアなど世界の大きなワイナリーは機械でやっているという。
「ココファームは機械が買えなかったというのもあり、園生に手作業の仕事を用意できました。
お情けで買ってもらうのでなく、ブランドでもなく、味で選んでもらいたい。
他のワイナリー以上に、上質なワインを造ることが大事です」と池上さん。スパークリングワイン「のぼ」はソムリエ・田崎真也さんの推薦があり、2000年の沖縄サミット晩餐会で採用された。

■ ブドウがなりたいワインに・働く人の人生が大事
次に樽室へ。ココファームのワイン造りは、ブドウについている野生の酵母を使う。
一般的には乾燥した培養酵母を添加するが、自然の野生酵母だと、コントロールは難しいけれどいい味わいがあるという。
耳をすますと、醗酵している音がコポコポと聞こえる。酵母が働いて、醗酵栓から二酸化炭素が出る音だ。

醗酵が終わったワインが熟成する部屋では、木やステンレスの樽が並んでいる。
ブドウがなりたいワインになれるように熟成方法も考える。
木樽に入れることを「マキアージュ(化粧)」するというが、水分が蒸発して凝縮されたり、樽の香りがついたり。すっぴんがいいか、薄化粧がいいかで、加減が違ってくる。

最後に、大きなタンクのあるスペースを見せてもらった。
タンク1本で、750ミリリットルのワインが1万本分。カリフォルニアで設計図をもらい、乳業のメーカーに注文した。カジュアルなワインや、ビン詰めの直前のワインが入っている。

ワイン造りは醸造スタッフが主に担当する。
ビン詰めされたワインにキャップシールをかけ、ラベルを貼り、運ぶのは園生の仕事。
4日間、根気がいる繰り返しの作業が終わった夕方、「またやろうね」と言った園生の言葉がきっかけで、デザートワインに「マタヤローネ」の名前がついた。

障害のあるなしにかかわらず、個人によってできることやできないことがある。
「会社や組織だと、採算や効率が何より求められます。ココファームでは、働く人の人生が大事。目の前の問題を何とかしようとすることが仕事につながっている感じです」

【ココ・ファーム・ワイナリー】
1950年代、地元の教師だった川田昇さんが、知的障害がある生徒と一緒に山の急斜面を開墾し、ブドウ栽培を始めた。
69年、障害者の施設「こころみ学園」ができる。
現在は入所を中心に18歳~90代のおよそ150人がいる。
「園生が楽しく働ける場を」と、80年に保護者の出資でワイナリーを設立。
約20種、年間20万本のワインを製造。ワイナリーが学園からブドウを購入し、醸造の作業を学園に業務委託する。ワイナリーのスタッフは30人。

なかのかおり ジャーナリスト Twitter @kaoritanuki

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