新潟県十日町市の「きものブレイン」さん

8月初旬に法政大学大学院 坂本 光司教授と数名のゼミ生で新潟県十日町市の「きものブレイン」さんを2年ぶりに訪問した。

仕掛け人は「岡本 松男」社長と20年前から知っている元・坂本ゼミのゼミ長の「山田 悟」、2日毎に透析をしている「宝石屋」の社長である。
山田さんが去年の10月に「人を大切にする経営学会」のメルマガの巻頭言で執筆した一部を紹介したい。

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最近わが社でちょっとした事件がありました。
約25年間、会社のドアの看板文字に間違いがあったことを気づかないでいたのです。
「トータルヒューマナイザー」のスペルにrの一字が多いことに気づいた社員がいます。

それが昨年9月から働いている障がい者で商品課のKさんです。
それまで私を含めて誰も気づかなかったことに気づいた彼は本当に偉いと抱きしめたくなりました。

そんな私が、障がい者雇用を考えるに至ったのには次の二つの要因があげられます。
二つ目は坂本ゼミで「幸せな職場の作り方(ラグーナ出版)」という本を出版するにあたり、十日町のきものブレイン様を取材したことです。
岡元副社長にインタビューさせて頂いて、(詳細は本を見て頂きたいのですが)特に印象に残ったのが、「仕事に障がい者を合わせるのではなく、彼らに出来ることを見つけて仕事を作ってやるのです」と言われたことに衝撃を覚えました。
そしてきものブレインさんではなんと約20数名の障がい者が生き生きと自分の仕事をこなしているではありませんか。
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2年前に訪問したきものブレインさんで、最後の検品を障がい者が行っていて、健常者では気づかないちょっとした汚れを障がい者が気づくことに良い意味で衝撃を受けた。彼ら彼女らの素晴らしい点だ。
障がい者が誰でも気づくかというとそうではなく、その人だけができる。
7月末にフジテレビ系の「Mr.サンデー」で神奈川県川崎市の「日本理化学工業」さんの感動物語が取り上げられかなりの反響があったようだ。

同社を小松 茂美(なるみ)さんが「虹色のチョーク 働く幸せを実現した町工場の奇跡」で紹介している。
47Pで大山 隆久社長が「製造途中のチョークに不具合があった場合も、私たちには見えない歪みや気泡を見つけだしてくれます。」とある。
同社の歴史と大山家の強い想い、障がい者雇用については細かく小松さんの本は表現している。障がい者雇用のバイブルで後日、紹介する。

「きものブレイン」さんの創業は1988年、きもの(和装小売市場)の市場は1990年には1兆5千億円の市場があったが、他の伝統産業と同じで2013年には2750億円まで落ち込む。
同社は、2004年にピークだった。業界大手の倒産やリーマンショックで落ち込んだが、昨年はピーク時を超えたようだ。

山田さんが3年前に「幸せな職場のつくり方」を執筆した時の社員は252名だが、現在は286名(内、108名はパート、障がい者は27名)で増えている。
福島市の障がい者が活躍する「クラロン」さん等も増えている。
業界が縮小する中で増えている会社は社員の優しさ心づかいや製品・商品の品質の良さで口コミで増えるのではないかと思う。

かなりの投資をした大きな新工場が今年オープンした。富山県高岡市の「能作」さんと同じように町と共に歩んで行く。
業界が縮小する中、熟考されたようだが、さらに成長する路線をお嬢さんの「松田 章奈」専務も同意した。
現状維持を選択すると気持ちが守るなのでダメな会社になる。

2年前は奥様の「岡本 真弓」副社長のお話を伺った。奥様のお姉さんのお子さんがダウン症だったが、他の障がい者より明るかったことが障がい者雇用のきっかけだ。
同社のHPの障がい者雇用を見ると写真の「障がい者雇用 エッセイ集」を送ってもらえる。

前日に坂本教授が訪問した静岡市の「山崎製作所」の「山崎かおり」社長から預かった「ステンレスの美しいかんざし」を岡本社長に渡した。

日本女性のきもの姿は美しい。「きものブレイン」さんは「きもののアフターケア」が主要事業だ。
北海道、九州、沖縄を除いて全国の1500の呉服店が窓口だ。
ちょとしたシミ等も気になる。おばあちゃん、お母さんが着たきものを受け継いで欲しい。

同社のHP、
http://www.kimono-brain.com/

写真の由屋は「へぎそば」が天ぷらと共に美味しい。
平日でも待ち人が多い。1時間以上待ち。
予約はじめ岡本社長一家の心づくしの対応に感謝したい。

「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業。
社員の心づかいにも感謝したい。

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