トップに言い易い風土なのか、のびのび仕事ができない環境でないと再発する。
お嬢さんが働き始めて、内心は嬉しい、育爺、赤爺の埼玉県草加市の山元証さんの投稿。
私は、名古屋駅で問題の車両が数日間止まりホームが使用できなくなり、1ホームだけで運用して、全ての上り列車が遅れたので、鮮明に覚えている。
まず、JR西日本、気づいてから数時間、走らせていたこと。原因は社内の単純な連絡ミスだっと思う。
川崎重工のトップの対応は、社内のせいにする体質は、この種の謝罪会見で何度も見てきた。社内のせいの場合でも、トップ、私の責任です。が、欲しい。
ジャパネットたかたの高田当時社長の対応は潔かった。今は社長を息子にして、J1に昇格した株式会社V・ファーレン長崎の社長だ。
川崎重工のミス、JR西日本のミスが重なり走行中だったら、大事故になるところだった。
この種のごまかしが目立つ。トップに言い易い風土なのか、のびのび仕事ができない環境でないと再発する。
神戸製鋼の川崎会長兼社長も昨日辞任。2013年に社長、1970年代からごまかす体質があったと言う。
売上から粗利重視に変えて、社員だけでなく仕入先や得意先の社外社員と共にアイデアを出す方向への方向転換が必要だ。
育爺、赤爺の投稿。この部分は得意だ。
川崎重工の台車問題
JRでは昨年から問題になっていたこの事故を恥ずかしながらあまり知らなかった。
川崎重工の関係者の方が居たら申し訳ないが、昨日、今日の対応は経営者、工場共に頂けないと思う。
社長や副社長は班長のせいにして、今日工場は単に鋼材の削り禁止!とした。
問題の台車は新幹線の心臓部の一つとも思われる車両とレールの繋ぎ役である。
曲がりの多い日本の鉄道でスピードと曲がりと重量のバランスを取る台車の役割は大きい。
このワクは板厚基準が8ミリで最低厚みが7ミリが規格となっている。
しかし、実測は5.7ミリのものもあったようだ。
このワクはコの字の鋼材を中心で溶接している。
溶接時の盛りを嫌ってそこを薄く削ったらしい。
作業の生産性から言えば作業者目線ではあり得る考えだと思う。
しかし、この台車に亀裂が入ると脱線等の重大な事故につながる。
3つの視点から改善策を提案してみたい。
1.FMEAは出来ていたのか?
製造業の設計に於いて最も重視されるべくがFMEAである。
日本語で言えば故障モードの事前対策。。に、なる。
優秀な川崎重工の設計者はこれをやっていたのか?
例えば、厚みが7.0の限界値での荷重試験はどの程度で、薄くなる方向にどの程度のアロワンスがあるのか?
破壊検査で荷重、スピード、曲がりの試験をして何処までが、何ミリまでが許容範囲か?
もし、やっていたなら、その結果を見える化しなくてはならない。
この事は実は私が関わっている町工場の多くが大手メーカーから品質監査で口を酸っぱくして言われる事だ。
2.定期的な全箇所の検査は必要である。
私が町工場経営をやっていた時、事故は意外な所から常に起こっていた。
作業者の思ってもみないミスが一番だが、ぬるま湯的にある部分が悪くなって、突然管理項目でない箇所にお客様の現場で不具合が出る!と言う事実だ。
実際お客様もまさか?と思う箇所である。
なので半年か一年に一回は製品の全測定箇所の検査を行っていた。
管理項目で不具合が出る事はまず無いのである。
川崎重工はこれをやっていたのだろうか??
3.内部亀裂は非破壊検査で見る以外には無い!
鋼材の製造方法が良く分からないが、鋳造、ダイカストだと巣の問題がある。
ガス発生による空洞がある。
圧延だと、へげ傷の可能性がある。
材料に着いた不純物を取り除く事が出来ずに、圧延するとそこがカサブタのような二層になり、空間を生み出す。
いずれも内部亀裂の原因になる。
これは目視では分からない。
しかも加工の問題では無いので、川崎重工の現場では認識できない。
この対策は、X線検査か、CTの非破壊検査しかない。
通常、優秀なダイカスト屋さんは出荷検査でこれをやっている。
川崎重工でもこのリスクは常にあるので当然やっているはずだが。。
実態はどうなのだろうか?
今回、問題の発端になった溶接も気になる。
溶接部の強度にむしろ川崎重工は気にとられて削りすぎていった懸念があるからだ。
4.経営者の危機感の欠如
副社長は新幹線の車両ビジネスは川崎重工の売り上げの1割なので経営への影響度は軽微なもの!
と言っている。
IRを意識しているのかもしれない。
しかし、一度新幹線の事故が起これば、1割では済まない。
金属加工の町工場は一個1円にも満たない製品も多く作っている。
しかし、そんな安価な製品でも使われ方によっては何千万円の損害賠償になって会社が倒産してしまう可能性もあるギリギリの中で皆、体を張って経営を続けている。
写真は赤爺投稿、ネットから。
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