タイでも確認できた

先月の25日から28日まで、タイ、バンコクを訪問した。どんな国もどんな時でも「人を大切にする経営者・会社」は1割はあると思うが、タイでも確認できた。

最大の目的は、坂本光司先生のタイの東大と言われるチュラロンコン大学での講演だ。テーマは「日本の超優良企業の経営学〜超優良企業には20の法則的特長がある~」
坂本先生の気持ちがこもっていた。講演の内容は次週に触れる。

500人の予定だったが600人も集まった。17社のマスコミも取材に来ていた。チュラロンコン大学のクリティニ-先生始め熱心さが動かした。

1社目 ベタグロ社
鶏と豚の飼育・加工・販売でグル-プ全体の社員数は3万4千人、売上高3300億円だが、トップの企業は同社の3倍の規模のようだ。
タイ在住でタイのご主人と13歳のお子様を持つ佐々木扶美さんは食の安全生は同社が安心だと言う。
創業者のお父さんは米農家から創業した。タイの農家は貧しさので農家を救う強い意志を感じた。
大企業だが社長に上から目線はなく社員と打ち解けて話しかける優しさを感じる。

2社目 日立金属タイ工場
日本の高度成長期にある同社は女性社員が主力だ。
1000人の工場の社員と毎日握手した「心のインセンティブ」をした社長が基礎を作ったようだ。
働いただけ収入が増える仕組みを構築している。
朝、昼。夜の三食をお腹いっぱい食べれる食堂がある。
飲み物、デザ-ト、コンビニを含め、5~6の売り場は独立採算で人気がなければ他社に替えられることもあるようだ。
三世代家族が主なので子供はおばあちゃん、おじいさんが面倒を見る。
組織はトップ次第でトッブが代われば組織も変わると思ったが製造業では確立されるとトップが代わっても変わらないと思った。
ホワイトカラ-はトップ次第で変わると思う。
製造業でも現在の日本では定年まで勤める社員は少ない意識なので当てはまらない。

3社目 フードパッション
焼き肉等のお店をタイのデパ-トや周辺の国にも出店している。
2代目の女性社長だが、大きなタ-ニングポイントがある。
ジンギスカン鍋のス-プが黒いス-ブとなり悪いイメ-ジを恐れ3日間提供をストップしたり、17時30分の退社時にはみんな帰社してしまう会社の体質に危機感を感じた。
相当数の本を読んで女性社員やパ-トの方が働きやすい福利厚生制度を導入した。
50%の離職率だがタイでは驚異的に少ないようだ。
視覚障がい者の方を社員のマッサ-ジ師として雇用しているには涙を流した。

4社目 天彦産業タイ工場
大阪に本社があるが樋口社長はお金は出すが小林社長にすべてを任せている。
2004年に樋口社長が小林社長とタイを訪問した。日本は空洞化する。
翌年、バンコクに工場を建設した。
最初は返品率が30%、小林社長は持ち前の粘り強さで現在の返品がほとんどない状況を創りだす。
可愛さに惚れたチュラロンコン大学出身の奥さんを射止め、まもなく二人目の子供が生まれる。
29歳で入社した小林、お客様の要望に応えるために禁止されていた会社での泊まりを樋口社長に見破られたが樋口社長はとぼけた。
島根県の荒木社長は上司と合わず無断で3か月間南の島に行き、首と思ったが当時のトップが将来の経営者として育てた。
数日後、樋口社長と小林がタイでゴルフをしたが、シングル?の樋口、スコアはワニの出没でガタガタだった。
会社
チュラロンコン大学のクリティニ-先生はチュラロンコン大学の出身ではない。
高校を卒業して神戸大学に学んだ。
お金がなく水だけて過ごしたこともあるようだ。
日本で坂本先生の「日本でいちばん大切にしたい会社」を読み感動して伊那食品工業さん等を訪問する。
タイに戻り、タイにも同じような企業がないかと探した。
1社目と3社目を見つけ出した。
横浜市の「さくら住宅」さんも訪問して昨年の同大学での二宮社長の講演となり今年の坂本先生の講演につなげた。

坂本先生、「ゆっくりで良い。タイでいちばん大切にしたい会社大賞」を創設していい会社を見つけたり増やして欲しい」。

帰りのバンコクから羽田までの飛行機で、クリティニ-先生や訪問した徳武産業さん等、走馬灯のように駆け巡った。
タイの女性ガイドの方は誰でも入れる大学でガイドになりたくて懸命に努力してなったと言ったので「頑張ったね。素晴らしい」と褒めた。
彼女のひたむきさも走馬灯として涙した。

「人を大切にする経営学会」
中部支部
知野 進一郎

「知野 進一郎」のFacebook、
「法政大学大学院 坂本光司研究室」のFacebookには、静岡県浜松市の50名の視覚障がい者に働く場を提供している六星さんの斯波理事長にスマホでできる視覚障がい者のためのソフトをインタビューをしました。
5分31秒です。

後日、タイの方に向けた動画を投稿します。

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