「働かせ方改革」
「働かせ方改革」
「働き方改革」ではなく「働かせ方改革」、こう公言する坂本教授の考え方は、
ストンと心に落ちる!
この問題は坂本教授が法政大学を退官される前に
坂本ゼミ生へ向け、最後の講義として贈ってくれた課題だ。
一貫して「何が正しいか」を問い続けている坂本教授は、
講義の中でこう話してくれた。
(以下内容は「最終講義 人を大切にする経営学講義」(ラグーナ出版)
「間違いだらけの働き方改革」1~15より一部抜粋)
記
2)「裁量労働制」を正しいか・正しくないかで判断すれば
労働対価に応じた賃金が支払われるのが正しいので、
現状は正しくない。
3)安定的に業績の高い会社、離職率の低い会社、
うつを発症する社員のほとんどいない会社の残業時間は
大半が10時間以下、どんなに長くとも20時間以下である。
年間残業時間720時間(月間100時間以下)はありえない。
こんなことをさせたら、社員の体も心も蝕み弱い人は死んでしまう。
11)働き方改革も重要ではあるが、より重要なことは経営改革・
経営者改革である。なぜならば、「価格競争型企業」
「環境依存・追随型企業」「低付加価値型企業」の問題は、
社員の働き方に問題の本質があるからである。
13)真の強者で成果主義を期待している人はほとんどいない。
ゆえに同一企業内で個人戦はやるべきではない。
業績が上がったら皆で美酒に酔いしれ、
業績が上げられなかったら、皆で残念会を開けばよいのだ。
個人戦は仲間意識を奪い、組織から温もりが消え
ギスギス感がはびこる。
そして、一番心に残ったのは
14)働きがい仕事の喜びを感じている人はわずか50%程度で
ある。また大半の人々は、自分の持つ能力を僅か
10%~20%程度しか発揮していない。その原因は働き方改革に
関する問題などではなく、
経営者や上司への不平・不満・不信感
からである。このことにメスを入れない働き方改革は
無意味である。
(以上 抜粋より)
働く人が楽しく、やりがいのある職場・仕事、
喜びを感じ、人の役に立っていることが実感できる環境を創るのは
経営者であって、社員ではない!そう私には聞こえた!
(学会 法務研究部会 吉田)
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