『子どもたちの光るこえ』(香葉村真由美)~声なきメッセージを聴くことの大切さ

 2018年11月17日、29日、30日と立て続けに3回、香葉村(かばむら)真由美さん(以下、親愛を込めてまゆみ先生と表記します。)のご講演を聞く機会を得ました。まゆみ先生は福岡で公立の小学校の先生をしながら、講演活動をしていましたが、2018年3月31日付で退職しました。現在は天才キッズクラブのマネージャーを勤めながら、全国で講演活動をしています。2008年よりスタートさせた講師活動は2017年7月末までで、全国で300箇所、およそ3万人以上の参加者を集めています。

 著書『子どもたちの光るこえ』は、昨年(2017年)8月に出版されました。まゆみ先生の教室で実際に起った子どもたちの奇跡のようなエピソードをまとめた本です。刊行当時は、まだ現役の小学校教諭だったこともあり、さまざまな困難を乗り越えて出版されました。
 私はこの本の発売時に、まゆみ先生との共通の友人から書籍を紹介され、すぐに取り寄せました。移動中に読もうと思い、飛行機の中で読み始めたものの、ほんの数ページしか読み進めることができません。なぜなら、涙が止まらなくなるからです。
 結局、数回に分けて少しずつ読み進めますが、滝のように涙を流しながら読み終えました。読んだ人に聞くと、ほとんどが滂沱の涙を経験しています。なぜ、ここまで心を揺さぶられるのでしょうか?
 本のタイトル『子どもたちの光るこえ』ですが、「こえ」とは口から発せられる「言葉」だけではありません。学校一の問題児と言われた男の子の涙、声を出せなくなった孫娘をかばったおばあちゃん、卒業後みずからいのちを絶った女の子が遺したメッセージ、家族から暴力を振るわれた男の子のついたウソ、交通事故でお父さんを亡くした男の子の願いなど、いずれも「声なきメッセージ」を巡るエピソードです。

 まゆみ先生はこう話してくれました。「言葉に出さない言葉を感じ取ること、言葉じゃなくて「心」を感じようとすることが大事で…私は、子どもたちのそんな「こえ」が大好きなんです。だから、それを伝えたいと思ってこの本を書きました。」
 この本は一般書店では販売されていないため、版元のセンジュ出版さんのWEBサイト(http://senju-pub.com/magazine/ )から購入するか、私のほうでも取り寄せてご希望の方にお配りしていますので、是非お声をかけてください。
 本を読んだり講演を聞いたりしたことで人生が変わる人もいます。29日の仙台での講演でも、自信を失い学校に通えなくなっていた女の子が講演を聞く間に変わるという奇跡のような出来事が目の前で起こりました。まゆみ先生は「この子との出会いがあっただけで仙台に来た意味があった。」と話し、周りの大人たちが皆、涙した瞬間でした。
 すべての大人はかつては子どもでした。まゆみ先生の言葉は、かつて子どもだった私たち大人たちも愛で包んでくれると思います。是非、機会があればご講演、ご著作に触れていただけたらと願います。(まゆみ先生講演会情報 https://www.facebook.com/kabamuramayumilecture/

(写真)胸のコサージュは、家庭の問題で就学困難な子どもたちの支援のために

人を大切にする経営人財塾 桂 利治

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