社員の心づくり教育~心のコップが上を向いている社員は幸せ

坂本ゼミでは、坂本先生は、福島県の柏屋さんが発刊する「子どもの夢の青い窓」という子どもが作った詩をゼミの冒頭でゼミ生徒に朗読させては、感動の涙を誘っていました。

泣いた後は、日々溜まった心のゴミ・汚れが、涙とともに流れ落ち、先生の教えが心に吸収されやすくなっていました。今思うと、坂本先生の狙いは、ゼミ生の心をキレイにする態度教育の一つだったのでしょうか。経営者や士業、学生らが童心にかえる瞬間でした。

心をキレイにするには、掃除も有効です。例えば、日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞の福島県郡山市の株式会社こんのさんの紺野道昭社長は、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんに、藁にもすがる思いで、いい会社づくりについて教えをこうたときに、「掃除」を勧められました。継続実践した結果、気づき力を高め、大賞受賞企業にまでに成長しました。

また、坂本ゼミの新潟ゼミ合宿で訪問させていただいたキッチンツール開発の新潟県三条市のオークス株式会社の佐藤俊之社長は、毎朝の窓拭き清掃を毎日ひたすら続けたかいもあり、ヒット商品を連発していると話されました。

さらに四国ゼミ合宿では、香川県の株式会社創裕の川北 哲 社長に、東かがわ市の三本松ロイヤルホテルの再建の3原則を質問したところ、瞬時に、森信三先生の学校職場再建の3原則をあげられました。「時を守り、場を清め、礼を正す」です。宿泊させていただきましたが、当時から接客が上質で、近年は、中国からのお客様で盛況と新聞でも読みました。

製造業においては、4S(整理、整頓、清潔、清掃)の徹底が、場を清める、に当たるでしょうか。

なぜ掃除が有効なのか? それは、掃除をして心のすさみを除去することが、心を清めることに直結するからです。綺麗なものを見た喜びは、脳内にイメージが残り、美しい感性を保つからです。

さて、プロ野球選手の大谷翔平選手は、アメリカのプロリーグで、バッターボックスに立つとき、思わず、ホームベース付近に落ちていたゴミを拾ってから、バッターボックスに立ちました。森信三先生の立腰教育の流れを受ける花巻東高校時代から、ゴミを拾う、をルーティンの一つにしていたので、習慣になっていたのです。それがアメリカのメディアに驚嘆とともに話題になりました。

パフォ〜マンスの方程式は、「何を」✖️「どんな感情・気持ちで」であり、同じことをするならば、「どんな感情・気持ちで」が、パフォーマンスの質を左右します。清々しい気持ちでいれば、パフォーマンスも上がろう、というもの。一方、不平不満、愚痴、文句のドロドロの心では、言うまでもなく、質は望めないでしょう。

以上の態度教育に関連した坂本先生の口癖の1つは、「動機の純粋性」でありまして、常々ゼミ生に問うておられました。

ちなみに社員に「掃除をやれ」というだけでなく、やれたところを確認して、もろ手をあげてほめてやる。労を惜しまずそこまでやってこそ、社員に成功への道筋を引くことができます。

態度教育では、福島市のアポロガスさんも欠かせません。篠木雄司社長は、「心のコップを上に上げる」という内容で、自社の人財育成に関する実践的な取り組みを坂本ゼミ内で講演されました!

人の心のコップが上を向いているとき、その心は、素直、真面目、一生懸命であり、そんな自分が自分でも大好きで、自尊感情が高まり、幸福感を感じるといいます。

心のコップが上を向いている人は、同時に回りから応援される人でありましょう。先輩にも好かれて、この人にはあれも教えよう、これも教えようという気持ちにさせます。

態度教育によって、人は一変します!

偉そうに書き綴りました。私は家のお片づけに今週末はいそしみます(冷汗)。

(人を大切にする経営学会 東北支部 本田佳世子)

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