No103記憶に残る経営者の言葉③ ツマガリ(兵庫県西宮市;洋菓子店)津曲孝社長
“仕事はあればよかった、どの仕事もひどい仕事だとは考えすらしなかった”
中学校卒業を前にして宮崎県から集団就職で東京へ行かなければならなかった津曲少年。祖母に育てられ、“お前のことは心配していない。人に好かれなさい。仕事は一生懸命にしなさい”と言って見送ってくれた祖母の思い出とともにお話くださいました。
“洋菓子作りにおいて、本物を常に追求しています。しかし果てがないもの、何が本物かわかるものではない”
22才で洋菓子に出会い、26才でスイスへ留学。30才で誰もが知っているアンテノール社の初代社長に就任されました。37才で独立してツマガリを設立しています。スイスの経験が本物の材料で作ることに目覚めさせてくれたのです。
“常にこれでいいのだろうか?の人生。人間にも本物はなく、常に学び続けなければならない”
“お客様を喜ばせたい、1分でもその人の気持ちに入る”
津曲社長は謙虚で向上心があり、その人生は心で生きていると強く感じた記憶は今も鮮明です。何よりも人が好きで、人に喜んでほしいという気持ちに溢れた方でした。
“得をとれば徳が逃げる。徳をとれば得を得る”
お話し中、すべてのことばに陰徳・利他を感じ、そのパワーと説得力に圧倒されました。
ツマガリさんは2017年「第7回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」にて審査委員会特別賞を受賞企業です。
以前に投稿したツマガリ【No9いい会社視察2016/9/12】の記事もご参照ください。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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