No136記憶に残る経営者の言葉36 東海バネ工業(大阪市西区;ばね製造業)渡辺良機社長(当時)
今回は2016年9月に坂本ゼミ夏季合宿先のひとつとして訪問させていただいた『東海バネ工業株式会社』さんのご訪問から、渡辺良機社長(当時)の印象に残ったお話をご紹介致します。(現在は夏目直一社長です)
東海バネ工業はオーダーメイド専用のばねメーカーです。東京スカイツリーの最上部にも同社製品が採用されています。
創業以来70年以上黒字を継続し、高い技術開発力を追求し続ける職人集団を組織することで、適正価格販売・多品種微量生産体制を整え、納期遵守率99.75%を実現するオンリーワン企業です。
先代は“ばね命”だったといい、渡辺良機社長が入社した1973年当時は職人さんがいただけでした。
当初渡辺社長にはばねへの愛情は全くなかったといいます。
そこで、
“職人に本気で取り組んでもらうこと”
“職人が取り組んでくれる仕組みをつくること”
を重視した経営が始まり、数十年の年月を経て今日の卓越した技術集団を高次元で実現しているのです。
社長就任は1984年。30年以上の期間を振り返ったとき、
“職人の幸せ追求、働きがいを見つけることだけを考えて経営をしてきた”
とお話されていました。
そして社長を経験したことでわかったこととして3つ教えていただきました。
“つかいものにならない人はいない”
“給与を上げたら会社は良くなる”
“無茶は駄目だが無理はしてほしい”
渡辺社長の人柄を感じながら経験に基づいた実感のこもったお話を聞けたことは何よりも勉強になりました。
以前に投稿した記事は 東海バネ工業株式会社【No25いい会社視察2016/9/12】このブログ内を検索してご参照ください。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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