No138記憶に残る経営者の言葉38 えと菜園(神奈川県藤沢市;農業・ソーシャルファーム)小島 希世子社長

今回は2017年7月に坂本ゼミの視察としてご訪問した『株式会社 えと菜園』さんから小島 希世子社長の言葉をご紹介致します。2014年に出版された『ホームレス農園』(河出書房新社)の著者でもあります。

「安心安全な食」と「様々な理由で社会的に排除された人達の職」に向き合ったソーシャルビジネスをおこなう同社。個人的にも無農薬無化学肥料の野菜作りにハマっていることもあり、大変興味をもって伺わせていただきました。

えと菜園にはリストラを期に引きこもりになった人、ホームレスの人、出所した人など様々な人が農園に関わっています。ある引きこもりの人は、“自分が一番不幸だと考えていたが、この農場でホームレスの人と話すうちに変わった”と言います。ここでは農を通して人との繋がりが育まれているのです。

小島社長は“今の時代は人間を細かく区分しすぎている”と言います。

今までの日本では社会を担う人材として同じような人作りが中心になされてきました。最近ではさらに社会的に高度な専門職と称して様々な業種が生まれていますが、その生活では人が人らしさを保つことは困難な時もある、ということではないでしょうか。

そうではなく、

“多様であることをお互いに認め合えば多様な価値観が生まれる”といい、

小島社長はそのことの大切さを感性として発信してくれました。理屈ややり方ではない、まさに在り方を体現しているのです。

“人間社会では優しすぎると傷つきやすい”

“事業は人が幸せになるためのツール”

どの言葉もとあっさりおっしゃった小島社長。まさに人を大切にする経営学会と同じ志であると確信した言葉でした。

以前に投稿した記事は 株式会社 えと菜園【No56いい会社視察2017/9/22】このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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